深夜のベイルート空港とタラルズ・ニュー・ホテル | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

深夜のベイルート空港
10月下旬にベイルート空港に深夜着しました。同じ時間帯に乗ってきたアエロフロートの他、トルコ航空、MEA中東航空のドバイ便などが着いていましたが、近代的で入国審査場が左右2カ所、荷物引き取りのターンテーブルが5本もある施設はがらんとしていてやや持て余し気味の感じがあります。

レバノンの観光ビザは無料
数年前からそうなんですが、レバノンの観光ビザは、ここ空港着でも無料(日本人)となっていました。入国スタンプはレバノン杉をあしらったかわいいものです。
ヨルダンと同じく入国スタンプのみ押されるスタイルで、スタンプの上に手書きで書いてある有効期間が読みずらかったので聞いてみるとなんと2ヶ月!との回答が。一般の観光客でそんなに長く居る人はいないと思うんですが... でも改めて今見ると、one monthと書いてあるように見えます。
スタンプの実物は、こちら

銀行、両替所は出発階に1つだけ
到着ホールに出てきたんですが、どこを見回しても銀行、両替窓口が見当たりません。聞くと上の出発階だそうで、エレベータで上るとByblos BANKがあり、係員がいました。しかし閑古鳥が鳴いています。それもそのはず、レートを聞くと1US$=1450LP(レバノンポンド)だそうで、街中の1US$=1500LPより悪い。そもそも市中銀行なら1US$=1550LPなはずですから、だれもここで両替しないのは当然です。
また、ATMもあるんですが、ビブロスバンクのATMはなぜか国際キャッシュカードが使えないんですね。レバノンの銀行にあるまじきことです。レバノンの田舎で一番見かけるのがこのビブロスバンクなので、残念ですね。

ちなみにベイルートなら、1US$が1500LPで市中で通用しますので、1ドルや5ドルといった小額のドル札を持っていれば、ここで両替する必要はありませんね。私もちゃんと日本で50ドル程度の小額紙幣を用意してきましたので(実は本来の目的はシリア入国時のトランジットビザ代8US$をきっちり払うためだったんですが)そのままタクシー探しとなりました。


深夜はタクシー移動が基本 セルビスは捕まえられればラッキー
ベイルートのラフィーク・ハリーリ国際空港は中心部から8km真南の海岸にあります。昼間は空港近くを市内バス(LCCの5番)が通っていますが、深夜はタクシーしかありません。ここの空港ではタクシー運転手はひとつ上の出発階にたむろしているようです。アシュラフィーエのジェマイゼまでと言って値段を聞くと最初は20US$と言っていましたが、すぐに15US$に下がりました。それでもなかなかいい車です。
まあちょっと考えてからと言って、出発階の外にある車寄せで見ていると、おおっ、いかにもセルビスといった感じのぼろぼろのベンツがやってきました。ナンバーもちゃんと営業用の赤ナンバー。これはっと追っかけましたが、アラブ人にはありえないくらいの素早さで御婦人2人を降ろした後、さっと行ってしまいました。その後はセルビスらしきものが来ないので、さっきの運転手にすることに。深夜のセルビス探しは、瞬発力が大事ですね。

下車時になって「もうちょっと欲しいんだけど」と言ってくるのもお約束です。3年前はUS$30も払っているのにそう言ってきましたから。というわけできっちり断り、今回は15ドルぽっきりで仲良く握手してお別れです(これは大事です。直前まで言い合いしていても、決まれば笑顔で別れましょう。ラグビーのノーサイドみたいなもんですね)

タラルズ・ニューが移転していた!
もう深夜1時を回っているので、ジェマイゼの安宿タラルズ・ニューにしましたが、これが見つからない。記憶にある路地、記憶にある建物は見つかったのに、宿が入っていない! というわけで、タクシーの運転手と一緒に近くの警備警察(レバノンでは建物の警備も警察がしています)に聞くと、もっと下手だという。そうなんです。タラルズ・ニューは微妙に場所が移転していました。移転時期は宿のスタッフによると2009年の春とか言っていましたが...

かつてはジェマイゼの港側を突っ切るバイパス、シャール・ヘロウ通りから山側に入ったところだったんですが、新しい場所はシャール・ヘロウ通りの反対側(港側)になっています。
写真のレストランが目印です(深夜3時頃までやっています) 写真をとっているところから振り返ると以前の建物が見えるくらいです。
アーディで行こう-タラルズニューレストラン

レストランの右側(写真手前)の路地を入ったところに、看板もない、ただのアパート風の建物があります。ベランダに干された大量のシーツだけが、なんとなくホテルの存在を伝えています。
$アーディで行こう-タラルズニュー建物

$アーディで行こう-タラルズニュー看板看板がないと書きましたが、よく見たら小さな看板がありました。あれ、これって以前も見たな、と思って2Fのホテルに入ると、ベッドやらソファ、カウンターなんかの調度品はもとより、シーツまで以前と同じ。そっくりそのまま持ってきたようで、移転したてで小物類が少なく、あちこちすっきりしているところをのぞくと、以前のホテルと雰囲気はそっくりでした。

宿泊料はドミトリー10US$、シングル20US$、ダブル25US$となっています。
深夜なのでオーナーのザヘルは居ませんでしたが、e-mail zsal72tnh@yahoo.com も変更なしとのことでした。