デイサービスにて。

私は『書道の講師』として、月に2回行くだけで、

精神科の病院だから、

大丈夫なの?と心配してくれる人もいますが、

取り敢えず、楽しく過ごしています。

専門家ではないし、スタッフの方から詳しい話は聞けませんが、

みんな何か抱えている事は解ります。

だから私は、単純に『楽しんでほしい』とだけ考えています。

本当に色んな人がいます。

絵がとても上手な男性。

ドラゴンボールが好きなようで、キャラクターを模写したものが、とにかく素晴らしいです。

書道の時間は、主に硬筆に取り組みます。

自分の名前を上手に書きます。

「名前、上手に書きますね。絵も上手なんですよね。いつも硬筆をやっているけど、毛筆はやらないの?」

私は、そう声をかけました。

「苦手なんです。」

「私は硬筆より毛筆の方が楽しいと思うよ。1回書いてみようよ。」

上手に絵を模写できるのだから、お手本があれば毛筆も上手に書くんじゃないかと思いました。

「じゃあ、やってみます。」

それが本当に『苦手なの?』と思うくらい、上手に書いていました。

この日の帰り、スタッフの方にその話をしました。

「それで、自信を持ってくれたらいいんだけど。」

と言っていました。

今日も男性は、硬筆を書いていました。

そして私に話しかけてきました。

自分の子どもの頃の話をしてくれました。

体育と図工が得意で、成績が『5』だった事。

サッカーをやっていて、リフティングが得意な事。

そして、、、、

「ほかの勉強は『1』だった。」

衝撃を受けました。

「勉強嫌いだった?」

「嫌いってわけじゃないけど、苦手だった。」

ここに自信のない原因があるのかな?

「でもさ、絵は上手だよね?得意な事や好きな事は人それぞれじゃない?」

「そうですね。」

「運動が得意な人もいれば苦手な人もいる。数学が得意な人もいれば苦手な人もいるよね?」

「はい。」

「誰にでも欠点や短所はあると思うけど、好きな事や得意な事も人によって違うよね?」

「そうですね。」

「好きな事や得意な事があるなら、それを続けたらいいんじゃない?」

「はい。」

「私には女の子と男の子がいるのね。」

「そうなんですか?」

「うん。2人は性格も違うけど、好きな事や得意な事、趣味もそれぞれなの。だから比較したりしなかったよ。それぞれ、良いところがあるしね。」

「先生はそうやってきたんですね?」

「うん😊」

実際に、娘は音楽と国語が得意で、息子は体育と算数(数学)が得意です。もっと言うと、娘は体育と算数が苦手で、息子は漢字の書き取りが苦手でした。

「⚪︎⚪︎くんにも、いいところはあるでしょう?」

「そうですね(^^)」

「みんな『ここにいていい』存在なんだよ。」




「自信を持ちなさい」

と。

この言葉は直球過ぎて、言えませんでした。

次回は、毛筆を書くよう誘ってみようと思います。