先生のお教室の生徒さんに、

「ありがとうございます」

と必ず言う子がいます。

添削をして、

「ありがとうございます」

少し遅く来た時、筆を洗ってあげたら、

「ありがとうございます」

良い子だなぁって思っています。

月の初めは、新しいお手本を渡します。

その時に、

無言の子がいます。

毛筆と硬筆のお手本は、いつも同じ場所に置いてあります。

生徒さんが来た時、顔を見てその子のお手本を探して渡します。

火曜日に、私も生徒さんと並んで座って作業をしていました。

そこに最初に書いた女の子が来ました。

お手本を渡すと、

「ありがとうございます」

「⚪︎ちゃんは、いつもありがとうございますって言ってくれるよね。ありがとう。いい言葉だけど、言えない子もいるもんね。」

「ありがとうございます」

口癖のように、そう言う子です。

この会話を聞いていた6年生の女の子が、「そうだよね」みたいな事を言ったので、

「あれ?さっき私がお手本を渡した時、ありがとうって言わなかったよね?」

と言うと、プンと怒った顔をしました。

先日、同じ文字の書き順を指摘されて、むくれた顔で私をにらんでいた子です。

図星だったので、言い返してはきませんでした。




息子が生まれた頃、よく義母が娘を連れ出してくれました。

当時は坂道を少し上がった所に住んでいました。
義母と娘が2人で坂を下っていると、義母の知り合いのおばあちゃんに会いました。
そのおばあちゃんが、頭を下げて、
「こんにちは」
と挨拶をしたら、娘が真似をして頭を下げ、
トンコロリンと転がったそうです。

まだ2歳になる前でした。



「ほら、挨拶しなさい。」

と言うお父さんやお母さんがいます。

親が挨拶するのを見て育った子は、そんな事を言われなくても挨拶が出来ます。

人と人のお付き合いは、挨拶がなければ始まりません。



お教室では、来た時と帰る時に挨拶をします。

「こんにちは」と「さようなら」

私は先生との帰りの挨拶では、

「さようなら。ありがとうございました。」

と言います。

私の生徒さんにも、「ありがとうございました」と言って帰る子がいます。

きちんと育ててもらっている事を感じます。