この暑さで、毎日死者が出る。異常なことだ。

暑い夏が来ると、94年の夏を思い出す。

暑い夏だった。

そんなとき、私は妊娠してつわりが酷かったのを思い出す。

時々部屋のエアコンを使った。妊婦にエアコンは良くない?と思っていた私。スイッチは壁についていたので、起き上がり、そこにたどり着くのも大変だった。

「今日は買い物に行けた?」

「行ってない」

「何か食べたいものはある?」

「たまごサンド」

主人の会社は徒歩15分くらい。

携帯が普及していないとき。会社から毎日電話をしてくれた。

「今日は外に出なくて良かったよ。健康な人が倒れちゃうんだから。」

熱中症で倒れる。当時このニュースは、まだ珍しいことだった。

毎年夏になると、妊婦さん辛いだろうな、つわりと出産間近な人は特に辛いだろうなと思う。

昔は熱中症と言わず、熱射病と言っていた。

小学校6年のとき、校庭で全児童を集めて先生方の話を聞く機会があった。朝礼とは違う記憶がある。

途中気持ちが悪くなった。

しばらく我慢した。

もうすぐ終わると信じて。

またしばらくして、クラクラして我慢できず、やっと声を出してか細い声で友達に、

「気持ち悪い」

と言った。

「ふーみん!大丈夫?」

担任が私を抱えるように正面玄関に連れて行った。

正面玄関には、座って下を向いている児童が大勢いた。

私は保健室へ。ベッドに寝かされた。

目がさめると、隣に5年生の女の子が寝ていた。2つあるベッドに2人ずつ寝かせたようだった。

そこで初めて、自分が重症だったことに気づいた。

今の時代だったら、死んでいたのかも知れない。

あの頃は30度もあれば「暑い」と言った時代。暑いと思う日も、27度くらいだったように思う。

エアコンは教室にはなかった。

今の小学校は毎日エアコンを使うと聞いた。

つまり、それだけ暑いってことだ。

熱中症にならないように。

水分と同時に塩分が必要と聞く。

思い出したことがある。

息子が中高で陸上部で遠征に行くとき、おにぎりを7〜8個持たせた。

空いた時間に少しずつ食べると聞いた。

おにぎりは勿論塩を使う。中身は息子の好きな昆布と「ばば梅干し」。

どおりで息子は熱中症で倒れたことがないわけだと思う。

息子が幼稚園〜小学校卒業までお世話になったサッカーのコーチが、

「自分達は塩をなめて水を飲んだ」

と言っていた。

勿論、摂りすぎは良くない。適切に摂ることが重要なんだと思う。

睡眠不足、朝食抜きも絶対に良くないと思う。

わが家の主人は、最近毎日氷枕を使っている。暑さで夜中に目を覚ますのを防ぐためだ。

熱中症で。。。。。

倒れないように、気をつけて過ごしたいです。