恐怖の殺人虫 -コロモジラミ | しらみ駆除(シラミ)撃退記

恐怖の殺人虫 -コロモジラミ

  コロモジラミ自身にさほど害はありませんが、このシラミの怖いのは、糞に含まれるリケッチャから発疹チフスを発症することです。リケッチャは人間の汗、垢、フケ等人の分泌物を養分にして繁殖し養分があるかぎり生き続けます。このリケッチャは人の体に付着すると粉がついたスベスベした感じになり入浴するまで絶対に落ちることはなく、人の体温下で増殖し衣服を含め全身に蔓延します。痒みが出るので掻いた傷口から体内に侵入し、感染すれば全身にぶつぶつが出始め発熱、頭痛が何日も続き体が弱りきり最後に死にます。保持者の手からドアノブ、パソキーとう手垢のついた所やフケで汚れたカーペットで増え洗浄しない限り落ちません。ジュース・ビールなどの回し飲みでも唇から感染します。


 致死率は10%~30%(現在は抗生物質で0%)ということになってますが、これは普通に入浴生活している(シラミもいない)人がチフスにかかった場合のことで、入浴しない人はリケッチャが取り除かれない、チフスが発症し続けるので致死率は100%と考えた方がよいでしょう。野良犬・猫が死ぬのはこの様な病気に因るかも知れませんので、野良動物には死体も含め触ったりしないほうがよいのです。


 長期間不衛生な状態におかれる軍隊で伝統的に短髪にするのは、シラミからの病気を予防するためなのだそうです。シンドラーのリストに髪の短い大勢の女性がシャワーを浴びるシーンがありますが、ナチスドイツのユダヤ人強制収容所では大人数で共同生活させたため沢山の死者がでたらしい。シラミの病原菌媒介やねずみのペスト菌媒介、殺菌方法知らない昔の人々がこれらの病気に苦しんだろうことは想像に難くありません。


 煮沸消毒ですべて落とすことができます。人間の頭皮、髭だけは1,2度洗っただけでは完全に消えませんので洗髪後に4~5倍に薄めた消毒薬で殺菌します。これを1日に何度か繰り返します。