iPS細胞(新型万能細胞)を世界で初めて作製した山中伸弥・京都大学教授(50)が
8日、2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。
日本のノーベル賞受賞者は、10年の根岸英一博士、鈴木章博士に続き19人目。
日本人の生理学・医学賞の受賞は87年の利根川進博士以来、25年ぶり2人目。
「日本という国に支えていただいて、
日の丸の教えがなければ、
この素晴らしい受賞はなかったと心の底から思った。
まさに日本という国が受賞した賞だと感じている」と語った。
山中教授「まさに日本という国が受賞した賞」
◆ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大の山中伸弥教授の会見要旨◆
何時間か前にスウェーデンから電話で受賞の知らせをもらった。私とガードン先生の2人の受賞だが、私が受賞できたのは、国の支援のお陰だ。これは日本という国が受賞した賞と思う。iPS細胞の基礎となった研究を始めた30歳代半ば、私は無名の研究者だったが、国からの支援で研究が発展した。奈良先端科学技術大学院大から京都大に移り、さらに国の研究費をもらった。それで出来たのがiPS細胞だ。マウス、人間で成功した後も、国からの支援を5、6年間もらった。その支援がなければ、今日のストックホルムからの電話はかかってこなかった。
感想を一言で表現すると、感謝という言葉しかない。国、京都大のほか、iPS細胞を一緒に作ってくれた高橋和利氏、若い研究者らが助けてくれた。
家族にも心から感謝したい。80歳を超えた私の母に報告できたのが、本当に良かった。義理の父は医師で、私を留学中から支えてくれたが、今年亡くなり、報告できなかったのが残念だ。きっと天国で、25年以上前に亡くなった父と一緒に喜んでくれていると思う。
喜びも大きいが、同時に非常に大きな責任感を感じている。iPS細胞技術はまだ新しい技術で、医学や創薬で大きな可能性があるが、まだ医学や新しい薬の開発に役立っていない。
今後、何日間かで、受賞の意味を国民の皆さんにできるだけ私の言葉で話したい。来週からは、研究の現場に戻り、論文も早く出さないといけない。それが、このノーベル賞の意味でもある。過去の業績というよりは、これからの発展に対する期待の意味も大きい。それに報いるよう、これからも現役の研究者として研究開発に取り組んでいきたい。
ガードン先生との同時受賞が、一番うれしいと言っても過言ではない。ガードン先生はカエルの研究で、大人の細胞が受精卵の状態に戻るということを核移植技術で証明した。まさに、私のしている研究を開拓してもらった。ガードン先生が実験したのは1962年。私はその年の9月に生まれた。同時に受賞できたのは、研究者の人生として大きい。ガードン先生もまだ現役で活躍している。iPS細胞が本当の意味で、医学、創薬の応用に実現できる日まで頑張っていきたい。
(2012年10月8日22時59分 読売新聞)→こちら
長年の研究成果が実って、本当におめでとうございます。
そして、「今後さらに、実用化目指してがんばる」、という決意のほどを、
あらためて強く感じました。
それと同時に感じたのは、教授の謙虚さです。
本当に、その偉大な研究もさることながら、
先生のお人柄にも、ものすごく感銘を受けました。
そういった思いの人が、日本にはたくさんいるようで、
次の記事にあるように、
少しでも力になりたい、という思いを形にする人も
出てきてるようです。
「わずかな金額ですが」 iPS細胞研に寄付続々
2012.10.8 22:32
山中伸弥さんのノーベル賞受賞を受け、ネットを通じ、京都大iPS細胞研究所に続々と寄付が集まっている。1人3万~1千円と小額だが、「更なる医学の発展に」「わずかな金額ですが」などのメッセージ付き。受賞発表から約3時間で10万円以上に及んだ。
ネットでの寄付は「ジャスト・ギビング・ジャパン」という寄付を取り次ぐサイトを通じて行われた。山中さんは今年3月、自身が京都マラソンの完走にチャレンジすることを条件に研究費の寄付を募り、レース前までに900万円を集めた実績がある。
山中さんは同サイトで、公的資金でまかなわれる研究費について、平成26年度以降のめどが立ってないとし、研究には民間の協力が必要と訴えていた。
ノーベル賞受賞後の寄付は「マラソンに挑戦する」とし、閉鎖されずに残っていた山中さんのページを通じて寄せられ、午後7時ごろから集まり始めた。
「ノーベル賞受賞おめでとうございます」「家族そろってお金を出し合って寄付します」「日本の研究を個人の寄付が支えるきっかけになれば最高ですね」などとメッセージが添えられている。
元記事→こちら
ノーベル医学生理学賞を受賞し、記者会見に臨んだ山中伸弥京大教授。「予想せず、驚いた。非常な名誉だ。自分は依然、医者であり、できるだけ多くの患者の役に立ちたい」などと、かみしめるように喜びを語った=8日夜、京都市左京区の京都大学(門井聡撮影)
民主党による、事業仕訳。
あの、「2位じゃだめなんですか?」・・・
はやぶさ・スパコンの「京」・そして、今回のiPS細胞研究、
どれをとっても、2位をめざしていたら、ここまでの域には達することは
できませんよね。
この偉大なる世界的な研究に、ぜひ、
26年以降も国による公的資金援助を、お願いしたいものです。
(追記)
2009-11-26 00:00:00
京大・山中教授「希望奪わないで」事業仕分けの科学予算削減で
テーマ:iPS細胞(研究支援)
京都大iPS細胞研究センター長の山中伸弥教授は、iPS細胞の特許に関する会見で「研究費を減らし、若い研究者や学生から希望を奪わないようにしてほしい」と訴えた。
iPS細胞研究の草創期を支えた「戦略的創造研究推進事業」などが削減対象となっていることを挙げ「これらの研究費がなければ、iPS細胞は生まれていなかった」と若手研究者支援の必要性を強調した。
「小さな支援を多くの研究者にすることでiPS細胞のような技術が生まれ、日本の発展につながる。10年後の日本がどうなるのか心を痛めている。日本が科学の後進国にならないように」と注文した。
(京都新聞)
山中教授 事業仕分けを批判
政府の行政刷新会議の事業仕分けで科学研究の予算の廃止や削減が相次いだことについて、あらゆる組織や臓器になるとされる「iPS細胞」の作成に成功した京都大学の山中伸弥教授は「想像を絶する事態で、今後の日本がどうなるのか深く憂慮している」と厳しく批判しました。
これは、25日、山中教授が京都大学の記者会見で述べたものです。この中で山中教授は「この分野の研究を10年続けてようやく成果が出たが、10年前の段階でどの研究が成果につながるか予想するのは不可能だ。多くの研究者のさまざまな研究を支援し、そのうちのいくつかが成果につながるというのが科学だ」と指摘しました。そのうえで、政府の事業仕分けで科学研究の予算の廃止や削減が相次いだことについて、「ありえないことだ。そもそも日本は科学研究費の割合が低く、海外より10年、20年遅れた劣悪な環境で研究をしている。その中で予算を削減するのは想像を絶する事態で、今後の日本がどうなるのか深く憂慮している」と厳しく批判しました。さらに、「日本が科学の後進国になり若い研究者から希望を奪うことにならないよう祈っている」と述べて、科学研究の十分な予算を確保すべきだと強調しました。
(NHKニュース)
今回、ノーベル賞受賞したことを喜んでる、総理・各大臣。
事業仕訳で予算廃止、削減したことを、忘れたんでしょうかね。
某TV局では、教授の「日本という国に支えていただいて、日の丸の教えがなければ・・」
の部分を、カットして放送したと、ツイで問題視されています。
なんででしょうね・・・\(*`∧´)/
