「いいか、これだけは覚えとけ」

案内人は私の目の前に座り
少し顔を近づけた


「これから予期せぬ事が沢山起こる。それは良いことばかりじゃない。」


「でも、お前がもし


案内人が次の言葉を言いかけた途端
強い風が吹いた


…えてやる」


伊「ちょっと…なんて?」

私が尋ねた瞬間案内人はふっと笑い
私の前から姿を消した


なによ…勝手にいなくなって
何を言いかけたのよ


────コツンッ

誰が私の額を軽く叩いた


與「あ〜こんな所にいたん?」


困った顔をした真司郎が私の目の前に手を差し出す


與「ほら、戻ろうや」


伊「真司郎の嘘つき…」