テレビやら、ネットやら…いろいろですね。
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フィギュアスケート男子の高橋大輔(28)=関大大学院=が14日、現役引退を表明した。出身地に近い岡山市内で開かれた地元財団の表彰式に出席し、その席上で引退を発表。続いて開かれた記者会見で引退を決めた理由、長年の競技生活などについて語った。

 ★表彰式での引退発表

◇引退というすっきりとした気持ちで自分を見つめ直したい

 何だかんだで(フィギュアスケートを初めて)20年。漠然と夢を見ていた五輪に3回も出させていただくことができた。経験したくてもできることではないし、その経験を経て、その4年のストーリーが今の自分を作ってくれた。フィギュアスケートというものに出合えてよかったなと思う。

 引退することを決断した。次の目標に向かって進んでいきたい。僕自身も急な決断で、1年、2年ゆっくり考えて、引退するのか、現役を続行するのかを決めていこうと思ったが、悩んでいてもすごく気持ちの中にモヤモヤとしたものが残っている自分がいて、次に進むには一度、線を引くということで引退したいという気持ちになった。

 (今後の)目標は全く定まっていないが、引退というすっきりとした気持ちで、また違った形で自分を見つめ直したい。いろんな道があるし、これからの人生の方がもっともっと情熱が沸くと僕は感じている。現役を引退するということだけは決めて次に進んでいきたいと思う。

 ★記者会見

◇また4年、頑張れるのか考えた時に、わからないと感じた

 --改めて今後の進退について表明していただけますか。

 ◆8月のアイスショーが終わって、それから考えていこうと思っていたのですが、考えていく上ですっきりしないというか。僕自身もすごく時間がかかるかなと思ったのですが、アイスショーが終わってシーズンに向かう中で、すっきりして次に進むべきかなと思った。簡単に言えば引退なんですけど、(今後のことは)この後によく考えたいと思います。

 --今の気持ちは。

 ◆現役最後の試合が(2月の)ソチ五輪になり、応援してくださった方の前で「引退します」と言えず、(ファンの)心の準備がないままに引退という報告をするのが申し訳ない。その点は許していただければと思います。正直、現役に未練がないわけではない。チャンスがないわけでもない。気持ちとしては自分の中で、一度、すっきりとした形にしようと思った。

 --現役に未練があっても引退する理由は。

 ◆ソチ五輪で一つの区切りにしようと思っていたのですが、(3月にさいたま市で開催された)世界選手権にも出られなくて、自分の中での区切りもついてなかった。大きな理由というと、何なのかな……。

 性格的なことかもわからないが、自分の中ですっきりしたいな、と。そうでないと(4月から)休養し、いつ戻るのか戻らないのかというところで、そこに気持ちを残しておくのが、どうも次に進みにくいなと常々感じていた。1年考えていこうかと思ったんですが、(今季の)シニアの試合が始まる前に言おうと。自分でも決めたのは早かった。

 大きな理由というのはなく、今後のことをしゃべっていくうちに、今後こうしよう、引退しようと思ったというところが大きい。決めたのは9月の半ば。すごく最近です。たぶんどこかにあったのかな、とは思います。でも8月まではアイスショーもあったり、すごく忙しくて。それがなくなった時にその気持ちがすごく大きくなったのかなと思います。

 --ケガや競技へのモチベーションが理由にあるのか。

 ◆ケガは大きな理由ではないが、モチベーションという理由はあるかもしれない。五輪に出たので4年というもの(サイクル)を考えてしまう自分がいますし、最後だなと思っていたソチ五輪が万全の状態でないというか、満足の行く結果、気持ちの上でもすっきりやりきった演技や結果ではなかった。もし現役を続けたとしても(次の五輪まで)頑張れる自分がいるのか。ソチ五輪に向かうにあたってモチベーションを保つのがすごく難しいと感じながらやっている部分があった。それがまたできるのかと考えた時に、今の僕ではわからないと感じたので、モチベーションという部分は(引退の理由に)あったのかなと思います。

 近くにいた方は感づいていたかもしれないです。僕が気づかないだけで、周りの方はそう(引退)なんだろうなと思っていたかもしれない。

◇浅田選手も自分の正直な気持ちで答えを出すのがいい

 --引退発表はなぜこのタイミングだったのか。生まれ育った(倉敷市に近い)岡山で気持ちを伝えようと思った理由は。

 ◆岡山で表彰式があるということで、タイミングが重なったところもある。この街に生まれなければ僕はフィギュアスケートに出会っていなかったと思いますし、違う所でスケートを始めたのであれば早く辞めてしまっていたかもしれない。この街があったから今、僕があると感じているので、自分で決めたことを自分の口からお伝えして、次へのスタートの場にしたいなと思ってここで言うにした。

 タイミングとしても、自分が引退しようと決めた時に、今シーズンが始まってからより、始まる前に(発表)したいな、と。他の選手もこれからモチベーションを上げて行く中で、特にそれ(自分の引退発表)があっても関係ないと思いますが、自分も選手をしていたので、(シーズンの)前にやった方がいいのかな、と思って。そういったところもあってこのタイミングで。

 --浅田真央選手が休養しているが、浅田選手と引退について話したことはあったか。

 ◆浅田選手にはそういうことでは一切連絡を取っていない。信頼関係があるというか、ずっと戦友として戦ってきた中で、僕らは相談とかはなく、決めたことに対して全力で応援するよっていう感じ。浅田選手には「引退する」って一言言おうかなと思ったけど、でもやめておこうと思って。(今回の引退の報道を)見て何か思うのか、後から聞いてみようかなと思います。あえて言わなかったけど、それでもわかってくれるかな。

 浅田選手は僕なんかより決断するのはすごく大変だと思う。でも周りの人のことは気にせず、ゆっくり自分が出すことを僕も聞かせてもらいたいなと思います。彼女自身も、自分自身の正直な気持ちで答えを出すのがいいことだと思います。

 --日本スケート連盟の橋本聖子会長には、引退に関して何か相談や報告はしたか。

 ◆引退に関しては誰にも一切相談していない。自分で決めて、あとはすべて事後報告です。会長には、引退することにしました、と電話でお伝えしました。タイミングが合わなくてまだ(直接)お話しできていないんですが、話は通じているので、この後もう一回。

 --ファンへのメッセージを。

 ◆熱心に応援してくださった方に支えられて僕はここまで来られた。引退で寂しがってくださる方もいらっしゃると思う。「今まで支えてくれて本当にありがとうございました」とお伝えしたい。完全にスケートをやめたわけではなく、アイスショー(の出演)もいくつか決まっているので、そこで見ていただければうれしい。あとは活動も決まっていないので、街ですれ違ったら声をかけていただければ。

◇今、欲しい物は夢。自分で迷いながら今後を決めていきたい

 --今後のことは。

 ◆あんまり(具体的にない)ですかね。1年、2年の間は、フィギュアスケートから2、3歩くらい引いた生活をしてみた中で探していこうかな、と思っています。自分がフィギュアスケートというものをどこまで好きなのか、どこまで情熱を持っているのか。今まで目標が次から次に出てきたので、目標を定めるということを(自分で)考えたこともなくて、今は本当に戸惑っている状態。

 自分が何に情熱を持って生きてきたかと考えるとスケートしかなかった。これが本当のことなのか、次から次へ来るものを消化していたものなのか。自分の中でもまだわからないので、ちょっと引いたところで生活してみれば、どこまでスケートを好きになるか、これを本当にやっていてよかったと思えたのか、というのがわかると思う。特にあまりはっきりと決めず、流れのままで行こうかなと思います。

 --スケート以外にどんなことに挑戦してみようと思っているか。

 ◆スケート以外にも興味があると聞こえたと思うけれど(そういう意味ではなく)、自分がスケートをどう思っているかをもう一度見たいと思うと、少し自分の気持ちを(スケートから)離して過ごしてみたい。

 ダンスとか語学とか興味がある。ダンスは元々好きなので、時間もできるし、スケートにつながることでもあり、何かにつながると思う。そういう自分の好きなことをやっていきたい。

 --コーチやプロスケーターなどで魅力を感じているものは。

 ◆今は本当にわからない。アイスショーで滑るのは本当に楽しいし、人前で滑るのが自分は好きなんだと思う。でも、それだけじゃないなっていう自分もいる。スケートに関わっていくのか、関わっていかないのか、というところも視野に入れて今後は生活していきたい。

 今の段階ではコーチとか指導者、振付師という選択は考えずに、その前の「本当にスケートと向き合ってやっていきたいのか」という根本的なところと向き合っていきたい。そこを探すというか、自分の気持ちがどうなのかというのを感じたいと思っている。スケートと関わっていくのが自分としても一番うれしいし、いい結果であるとは考えています。

 --引退を決意してから今までの心境の変化は。

 ◆引退を決めた時には「やっぱりそうだったんだな」と自分自身に対して思って、発表する日が来るまでは、すごく充実したというか、すっきりした時間を過ごせたと思っています。(表明して)自分の中での変化はないと思いますが、人前で言ったことで僕自身も真剣に次に向けて考えなければ行けないと思いますし、次に何をするか期待をしてくださっている方もおられると思う。「僕はこの道を選びました」と堂々と見せていけるように、自分が決めるまで何事もないように、ちゃんと生活していきたいと思います。

 --4月の休養宣言の際に今欲しい物を聞かれて「パートナー」と答えていたが、現在はパートナーや結婚についてどう考えているか。そして今、欲しいものは?

 ◆(パートナーについては)全く考えてないですね、今は。自分で迷っている段階でなくて、これからの人生が決まってからそういうことをやっていきたいと思う。(そう答えた)その時はたぶん寂しかったんだと思います(笑い)。今は先に向かって目が向いているので、そっちに目が向かないというか。

 欲しい物は何でしょう……夢ですかね。目標ですね。今まで何も考えずに流れのままで来て、ふと自分が次に(進むと)なったときに、そういう大きな決断って人生でしてこなかったなと。皆さん社会人になられた時にやられたと思うんですけど、今それを遅れて経験しているなと感じる。いろんな方に話を聞いて、自分で迷いながら決めていきたいと思うので、(欲しいのは)大きな目標です。

◇バンクーバー五輪の表彰台の景色は鮮明に覚えている

 --一番印象に残っている演技は。

 ◆何個かあるんですが、演技より、バンクーバー五輪での表彰台の景色は今でも思い出せます。(銅メダルだったので)日本の国歌が流れたわけではないんですが、旗が揚がっていくところだけは今でも鮮明に覚えている。演技もすごく良かったと思います。100%ではないですけれど。

 --最後の演技になったソチ五輪のフリーのビートルズメドレーでは、どんな思いが表現出来たと思うか。

 ◆(昨季の)ビートルズメドレーは演技としてはいい思い出はほとんどなかったというか、良かったと思える試合はほとんどなかった。でもどんな結果でも、出来が良くても悪くても……悪い方が多かったんですけど、曲の最後の方になるとすごく温かい気持ちで滑ることが多かったので、あのビートルズのメドレーで終えられて本当によかったと思います。

 シーズンを通して振付師の方から「感謝」というテーマをいただいて、常に頭のどこかにそういう気持ちがあった。今まで応援してくれた方からも「プログラムが今までと違うね」と言っていただいた。自分の中にそういう気持ちが常々あったなと僕も思っているので、良かったなと思います。

 --選手として貫いてきたこと、こだわってきたことは。

 ◆こだわりは自分ではあまりないと思っている。流れのままに生きてこようと。自分で強引に自分の思いを通すのではなく、(流れを)受け入れて、それをやってみて決めるというスタンス。そこだけは自分の中で常々あった。人からいろんなものを吸収しようという気持ちだけは常に持って競技生活をやってきたと思います。

 演技という部分では、独りよがりの演技をするのではなく、コミュニケーションを大事にして一つにすることを心がけていたかな。その二つはこだわっているというか、自然に自分の性格の中でやってきたかなと思います。

 --2008年の左膝手術など大きなケガをリハビリで乗り越えてきた。

 ◆すごく昔のことのようにも思いますし、ケガがあったからこそバンクーバーでメダルが取れた。自分を見つめ直して体をちゃんと作っていかないとやっていけないと思いましたし、一つの大きなターニングポイントだった。

 大きなケガをするということは、その後ずっとついてくるということも今も感じていますし、やっぱりケガはしない方がいいと思います。でも、あれがなかったらここまで続けてこられたかどうか。なかったらもっと早い段階でやめちゃったかもしれない。

 --今、ケガで戦っているアスリートに対してメッセージを。

 ◆皆さん、それと向き合いながら頑張っておられると思いますし、人それぞれの向き合い方、付き合い方があると思う。それが大きなチャンスになることもある。あきらめずに、いい経験で楽しむんだという気持ちでやっていったら、結果が出なくてもその経験が自分のものになると思います。自分の幅を広げるという意味では、そのケガは考え方を変えればいいことだと思う。あきらめずに頑張って欲しいと思いますし、楽しんで逃げずに(前へ)向かって進んでもらったらうれしいと思います。

◇道を切り開いてくださった方に導かれてやってこられた

 --常々「男子のフィギュアももっと注目されるように」と言っていたが、自分の果たした役割をどう思うか。また、続く選手へのエールを。

 ◆僕自身も必死にフィギュアスケートが盛り上がるように、そのためには演技で成績を出すしかないとか、いろんなことを考えずにやってきた結果がこういう形になって、いろんな方に見てもらえるようになった。自分が切り開いてきたというよりは、女子のフィギュアスケートの存在であったり、僕の先輩の本田先生(武司=1998年長野、2002年ソルトレークシティー五輪代表)のように道を切り開いてくださった方に導かれて、その道に乗っかってやってこられた。感謝の気持ちしかない。

 今後は羽生(結弦)選手が男子を引っ張っていくと思うけど、彼らを越すような存在にもどんどん出て来てもらって、当事者じゃなくて応援する立場でバトルを見たいなという気持ちでいます。(そういう争いが)続くことが、皆に見ていただいたり注目されることだと思うので、それをプレッシャーに感じてほしくないが、頑張ってもらいたい。

 --高橋選手のようになりたいと思ってフィギュアを始めた選手に対してメッセージを。

 ◆僕なんかでなくもっと上を目指して、日々、すぐあきらめるのではなくてちょっと踏みとどまって、もう本当にダメだと思うまで、もしフィギュアスケートの中で大きな目標を持って生活しているのであれば、すぐ決めるのでなく一歩引いて決めて、できるだけ長く続けて、その先に選手が求めないものが来るかもわからないが、それも経験だと思うので、よかったなと思えるようなスケート人生を歩んでもらいたいと思います。