俺は、生きていくことができなくなっていた。
ソラナックスは少しも減らす事ができない。
減らせば離脱症状
服薬すれば酷い奇異反応
ゆっくりゆっくり減らすなんて事は、自分の場合できなかった。
そして
20年間も毎日、3錠を飲み続けた事に
深い後悔しかなかった。
だから依存症の病院へ行くことにした。
そこで減断薬という道に縋った。
自分ひとりでは、もうだめだ
それはわかっていた。
しかし
同時に
そんな精神病院に行く事を躊躇した。
何故ならば
その時、自分は会社で大切なプロジェクトを任されていたからだ
日本中の支店にいる派遣社員のリストラの実務責任者として
やらなければならない事があった。
俺がいなければ
俺がやらなければ
俺が会社に任されているんだ
俺が…
俺が…
会社を休んで、精神病院なんて行くなんて
ましては
俺はエリートサラリーマンだ。
思い込みという名のプライドか俺を許す事はできないでいた。
続く