まぁ、でも、現場って常にこんな感じですよね(^_^;)
…
電気屋の田木さんは、暗闇のなか、下から懐中電灯を自分の顔に当てながらこう言った。
「ジミーさん!私、閉所恐怖症なんです。
だから今すぐに帰らせて下さい!」
(こ、こわっ!えっ~、はぁ、参ったなぁ
オーナーからの指示は後、15分で停電の原因を探り、電気を全階に点けるというものだ。
ラブホが1年で1番の売り上げを出せるのは今日だということは、小学生だって知っている。
田木爺さんには、頑張ってもらわないといけない!)
『あの、あの、田木さん!どうすれば閉所恐怖症を感じなくできますか?』
「そ、それは…」
「う、歌を歌ってもらえれば、何とかやり過ごせるかもしれません」
『はぁ? えっー、えっー、まじかぁ』
「まじです!」
もう時間がない、しょうがない、やるしかなかった
って、何を歌えばいいのか
ワンオク、声高すぎだし、米津、歌えねぇし、
パプリカ、子供すぎるし、、
うーん、うーん、どうしよう
やばい、時間がない!
あまりにも焦ったせいか
その時、無意識に歌ってしまった。
🎵おお、ブレイネリ、あなたのおうちはどこー
🎵私のおうちは、スイッツランドよー
🎵きれいな湖水のほとりなのよー
ヤッホー
ほっとらんらんらん
ヤッホー
ほっとらんらんらん
ヤッホー
ほっとらんらんらん
ヤッホー
ほっとらんらんらん
ヤッホーボー
はぁ、はぁ、はぁ (´ヘ`;)
田木さん~どーですかー?
何とか元気になりましたかー?
「はーい!ジミーさん!おかげ様で閉所恐怖症治りましたー!」
ま、まじですかぁ(^_^;) はやっ
「まじです!」
「さて、早くブレーカーを探しましょう」
俺たちは、それから、部屋中をくまなく探し続けた
そしてついに
真っ暗な暗闇の中、二人は歓喜の声を挙げた
「あった、あったよジミーさん」
『ありましたね田木さん~』
タイムリミットまで、あと2分もなかった。
田木さんがブレーカーを上げると、地下室には眩しいほどの灯りが点いた。
「間に合いましたねジミーさん」
そう言いながら、田木さんは、まだ
懐中電灯をあごの下から顔を照らしている。
こ、こわっ
あはは(^_^;)まぁ、いいかぁ
俺たちはオーナーとの約束を果たしたんだ
これからの時間は、頭上で若者たちが愛を育むことだろう
俺たちには、それは無いが、地下にいる二人は満面の笑顔だった。
困難な作業をやり切った男前の顔だった。
帰り際、田木さんがこう言った
「ジミーさん、メリークリスマス」
