実・母「隆弘くん!」



なにがどうなっているのかわからず立ちすくんでいる隆弘は実彩子の母の声ではっとし、振り返った。



実・母「試験、終わったのね」



隆「実彩子は?」



隆弘は恐る恐る聞いた。



実・母「実彩子は今、ICUにいるの…」



隆「ICUに?」



実・母「えぇ…。実は、4日前の夜に容態が急変して…それからICUにいるの。」



隆「どうなんですか?実彩子は…」



実・母「わからない…。」




隆「わからないってどういうことですか?今までだってなんどかこういうこと…」



実・母「今回は…今までとは違うの…」



隆「違うって…なにが違うんですか!」



隆弘は声が震えていた。



隆「だって、移植するんですよね?治るんじゃないですか?どういうことなんですか!」



実彩子の母は首を横に振った。



隆「どうして…」



隆弘は無念でしかたなかった。そんなところに実彩子の担当医が入ってきた。



隆「先生!実彩子は助かるんですよね?治るんですよね?」



隆弘はつかさず医師に聞いた。



医「可能性はゼロではない…。」



隆「なにか手だてはあるんですよね?」



医「また、奇跡的に回復する可能性もある、だがそれは非常にまれなケースだ。なにか手をつくすとなるとある手術をして、渡航することが最低でもできるくらいに心臓を回復させることはできるかもしれない。だが…」



隆弘は唾を飲み込んだ、



医「成功率は20%。成功例も実施例も少ない手術だ。」



隆「でも、その手術が成功すれば…」



医「いや、そう簡単にはいかない。致死率は20~30%と高い。手術はもちろんいくら成功したからといって術後のケアが難しく、逆に悪化する可能性が非常に高い。」



隆「お母さん…手術は…受けるんですか?」



隆弘はずっと声が震えていた。怖くて怖くて、気持ちを必死に押さえようとしていた。



実・母「わからない…。私も…どうしたらいいのか…。」



隆弘は何も言い返せなかった。



実・母「先生、隆弘くんを実彩子と会わせてはダメですか?」



医「ですがICUの面会は家族のみで…」



実・母「隆弘くんは家族のようなものです。それに、実彩子はずっと今日を楽しみにしていました。お願いします」



医「わかりました」







隆弘はICUの扉を開けた。まさかこんな状況で会うとは予想だにしていなかった。



実・母「実彩子、隆弘くんが来てくれたわよ」



実彩子の口には酸素マスクがあてられ、手にはいくつもの点滴、周りにはいろいろな機器があった。その感じだけでも病状が深刻なことは伝わってきた。しかし、実彩子の寝顔は変わっていない。かわいらしく、つい頬をツンツンとつつきたくなるようにとてもいとおしかった。



隆「実彩子、試験終わったよ。お守りありがとうな。中身、約束通り見たぞ。来年は必ず、実彩子と慶明で学生生活送ろうな。実彩子の先輩になれてたらいいな。発表は来週の17日だ。それまでまだ安心できないけどやれるだけのことはやった。お守りのおかげだな。ありがとうな。」



隆弘は実彩子の左手を握った。いつもは握り返してくれるがあたりまえながら今日は反応がない。そして、左手首には隆弘があげたブレスレットをつけていた。なんだかうれしかった。



隆「実彩子、俺も信じてる。実彩子の病気がなおること。だから負けるな!絶対に絶対に大学、一緒に通おうな」



隆弘はできるだけ明るく声をかけたがところどころ涙をこらえ、声が震えていた。もう実彩子に頑張れとは言わない。今までも今も頑張ってきている。これ以上頑張れとは言えない…。それは実彩子の母も同じ気持ちだった。

隆弘は実彩子の頬をそおっと触った。すると、実彩子の目から一粒の涙が溢れた。

隆「実彩子はやっぱり強いな…」

隆弘は実彩子の頬をつたった涙をそっと手で触った。


きっと実彩子にも気持ちが伝わっていると思った。隆弘は実彩子の頭をなで、手をぎゅっと握った。必ず、また意識が戻り、一緒に大学生活を送れると信じた。




たった10分という短い面会時間だった・・・・。




























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はい、というわけでたかうのの危機です。




これからの転回にこうご期待!?






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