宇野side
ただ今千晃と二人でバイトの見学に来ています.
?「 お 千晃 !ってことは 君が宇野ちゃんか よろしくな 」
千「 秀ちゃん ! 久しぶり 〜っ 」
宇「 あ よろしくお願いします … 」
秀「 硬くならんでいいよ 千晃から聞いてると思うけど 俺は末吉秀太って言います よろしく 」
差し出された右手 . どうしようかと迷っているとふわりと左手を取られて やや強制的に握手 . 秀太さんの手はがっしりした体系の割に小さかった .
千「 ふふ 秀ちゃんの手 宇野ちゃんより小さい … 」
秀「 千晃 っ お前馬鹿っ そういうのは言わんでいいの ! 」
宇「 えへへ よろしくお願いします 」
一見 仲が悪そうに見えるけど 秀太さんの千晃をみる優しい目とか 千晃の私に見せる笑顔とはまた違った笑顔とか ふとした仕草から 2人の “ 絆 ” が伝わってくる .
私と隆弘に こんな “ 絆 ” あるのかな なんて別に 秀太さんと比べる訳じゃないけど … 私達なんて喧嘩ばっかりで …
千「 秀ちゃん 、 宇野ちゃん泣かせたら容赦しないんだからね ! 」
秀「 わあってるって . ほら 宇野ちゃん 入りな 」
“ 関係者以外立ち入り禁止 ” のドアを開いて 自然にエスコートしてくれる 秀太さん . 心配 … なんて不安そうにつぶやく千晃の頭を わしゃわしゃと掻き回して 渡したのは 恋愛映画のチケット .
秀「 ほーら . 心配すんなよ 待ち時間暇だろうし これでも大人しく見てなさい 」
千「うわ これ今日公開のやつじゃん ! ひゃー 秀ちゃんありがとうっ 宇野ちゃん悪いけど エンジョイさせてもらいます」
宇「 千晃ぃぃー 」
秀「 ほら宇野ちゃん 笑 行くよー ? 」
宇「あ はい!」
表に比べるとかなりヒンヤリと殺伐とした 通路を進んでいく . 前を歩く秀太さんが徐ろに話しかけてくる .
秀「 宇野ちゃんは売店の方 お願いね 」
宇「 はい! 頑張りますっ 」
秀「 お、意気込みは充分だな 笑 あと …ゴメン. 俺 一応先輩だからさ 色々と忙しくて … 」
宇「 …と いうと?」
秀「 宇野ちゃんにつきっきりで仕事を教えてくれる人がいるから … その人と今日は一日固定でやってくれる ? 」
宇「あ、大丈夫です !」
秀「ほんと?よかった はい制服ね そこ曲がったとこに控え室あるから 着替えてきな 」
赤と黒を基調としたシャツと丈の短いスカートを渡される. 控え室に置いてあった鏡で身だしなみをしっかり整えて部屋を出ると 壁に寄りかかりながら待っていてくれた秀太さん .
秀「お 宇野ちゃん可愛いな〜」
宇「そんな … 」
秀「じゃあ今日の宇野ちゃんの相方だけど、おい新人! 」
?「なんですか 先輩! 大声で叫ばんといて下さい ! あと俺もう新人ちゃいますからね っ」
あれ この人 ……
徐々に蘇ってきた 断片的な記憶が 繋がっていく .
_____おおきに…じゃなかった! ありがとうございましたー
_____ええから. ほら 掴まり?
宇、?「あーーーー っ !!! 」
向こうも気づいた様で2人して大声を出す. 秀太さんがいるとか気にしていられなかった.
秀「 え ? お前ら知り合いなの ? 」
?「 この前の ! 結局LINE来なかったん悲しかったんやで」
宇「 え あ すみません ! 」
?「 ってそんなこたぁどうでもええんやけど へへ 俺 結構前から 働いてんねん ええ先輩やで ? 笑」
全て 全てが繋がった . 隆弘と遊びに来たときの店員さんと 助けてもらった時の “ 彼 ” は この人だったんだ .
宇「 意外と 世間って狭いんだ … 」
與「急にどしたん ? 笑 俺の名前は 與真司郎 って言います 再会できてほんまよかったわ よろしくな? 」
宇「 宇野実彩子 です ! えへへ よろしくです !」
與「 じゃ 実彩子 …で . 実彩子は 真司郎 な?」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる 君に少し 少しだけ ドキリ と心臓が高鳴った .
秀「 俺の前でいちゃつくなよ っ ほら行くぞ !」
與「 はーい 実彩子行こか 」
はい. 差し出された右手. 緊張気味に手をとるとフワリと包み込まれる. 少しだけ赤面したのは…千晃にも言えない、内緒のこと.
更新遅れてすみません
誠に勝手ながらアメンバー募集締め切らせて頂きました!