日高と俺は、使われてない空き教室にいる。

ここなら、誰にも邪魔はされないだろう。

西 「話って何?」

日 「おまえ本気か?」

西 「何が?」

日 「...実彩のこと、本気か?」

日高が真剣に聞いてきた。

西 「本気って言ったら?」

日 「俺の大事な妹だぞ...」

西 「知ってるよ」

日 「実彩には幸せになって欲しいんだ。二度と辛い思いをさせたくないんだ...」

西 「わかってるよ」

日 「ずっと、笑ってて欲しいんだ...」

西 「俺もだよ」

日高の実彩ちゃんへの想いが伝わる。

日 「だから...」

西 「日高の妹だから、好きになったわけじゃない。おまえが気づく前に、俺は一目惚れしたんだからな...。あの桜の木の下で出会ってから、ずっと好きなんだ」

日 「西島...」

西 「冗談半分で言ってるわけじゃないから、心配すんな」

日 「わかってる...わかってるつもりなんだ」

たぶん、日高も頭ではわかってるんだ。

でも、認めたくないだけ...。

そりゃ、やっと会えた可愛い妹に彼氏ができるかもしれないんだからな...。

しかも、俺(笑)

西 「俺も、実彩ちゃんには笑ってて欲しいよ」

日 「あぁ...」

西 「俺も守るから...日高も守ってくれるんだろ?」

日 「当たり前だ!西島なんか、いらないくらい守ってやる!」

西 「それはひどくないか(笑)?」

日 「俺だけで充分さ(笑)」

いつもの日高が、戻ってきた(笑)