これは私がビデオ屋を訪れ掘り出し物を探していた時のお話です

店内を物色していると店の隅で
裏表もなく真っ赤なタイトルのないビデオを
見つけました

興味をそそられた私は
そのビデオをてに取ってレジに向かい
店長らしきおじさんにこれ何系のビデオですか?と訪ねると
「う~ん覚えてないけど随分昔のモノだと思います…本当にこれ借りていきますか?」

私はまるで貸すのを嫌がっているような
その言い方に逆に興味をそそられ
すぐさま借りることにしました

帰宅した私は早々に例のビデオを見ようと
ビデオをプレイヤーにいれ再生ボタンを押しましたですが画面はただただ砂嵐ばかり
捨て忘れだったのかな…返金してもらおう
そう考えた私がビデオを取り出そうとしたその時

突然映像が流れ出したので映像に集中しました
映像は昔のホームビデオのような粗悪な映像で
どこかで見たことがある普通の住宅街が映し出されていましたがただ一つおかしな点がありました
なんと裸の男が歩道を物凄い勢いで走っている
のですその男は肩まで伸びた真っ黒な髪に
真っ白な目を見開き口を大きく開き手には斧をもちただひたすら全力で走っています

私は学生の創作ビデオのような映像にがっかりしつつもしばらく見てることにしました

しかしビデオを見ていると「ある違和感」に気がつきました

あれ…周りの建物…見覚えがある…

どうやら男が私の家の近所を走っている
さらにどうやら男は私の家にちかづいている

そのまま視聴を続けていると
とうとう男は私の家の前まで辿り着き

「ドンドンドン」とドアをならしだし
そしてそれと同時に私の家の玄関からも
「ドンドンドン」と聞こえだしました

私はこの異様すぎる状況にパニックになりました

しかし男は激しくドアを叩き続け
今度はドアノブをガチャガチャ回し始めました

大丈夫、帰った時に鍵は閉めたはす…

そう考えていると
男は持っていた斧を振りかざし
「ガン」と振り下ろします
こいつ…壊す気なんだ…

そして男は何度も斧を振り続け
ドアに穴を開けなんとその穴から手を入れて
鍵を開けてしまいます

私は震えながら毛布をかぶり何もできず
画面に釘付けになっていました…

家に入ってきた男は私を探しているようで
1階の物色を終えると私がいる2階に上がってきます

映像の中で男が一段一段階段を上がる度に
部屋の向こうで「とん…とん…」と音が聞こえます

そして男は2階も探し終わり
ついに私の部屋の前に…

男が私の手をかけゆっくりとドアを開きます
振り返ると男が…

恐怖が最高潮に達した私は咄嗟に
リモコンの停止ボタンを押した瞬間
男は消え部屋は静まりかえりました

数時間たち恐怖が薄れ勇気をだし家中を確認したがそこにはだれもおらず

壊されたはずの玄関も治っており鍵も閉まっていました
それからすぐにビデオを返しに何度かあの店を訪れたがあの店はその日以降いつもシャッターが閉まったままで最終的に貸店舗になっていました

もしもあの時停止ボタンを押していなかったら
私は今頃どうなっていたのでしょうか…

生きてて良かった…みんなに出逢えて良かった