鼠色の空虚なこの街で君が纏う哀愁は僕を惹き付けた

その物憂げな瞳が見つめる先を覗き込むと其処には

錆び付いたフェンス

四角い空に浮かぶ雲

眩し過ぎる夜のネオン

建ち並ぶ超高層ビル

この無機質な街を象徴するような見慣れた風景があった

夜明け前煙草の空き箱を投げ捨て歩き出す君の背中は

混沌としたこの場所で生きてゆく悲哀を醸し出していた

その背中は大きくも何処か虚勢を張っているようだった

嗚呼そうか

多分僕が惹かれたのは君の強さや逞しさ

そして君の

弱さ 脆さ 痛み 苦しみ 傷 涙

君の中のそれらは優しさという光になり僕を照らした

きっと僕はこの街にいる限り君から目が離せない

空 廃墟 雑踏 摩天楼

そんなこの街の有り触れた風景を遠い目で見つめる君を

いつだって僕は近くで見つめていたんだ

そしてこれからもずっと