心臓の周りの膜に水がたまっているとわかり紹介状を持って病院に行った。
検査は、血液検査と心電図だけだった。
予約時間の9時より30分前に着いたが、待ち時間がとにかく多く、終わって病院を出たのは13時45分だった。
長いなとは思うが、文句を言ったことはない。支払いは9,000円弱で単純な検査の割に高いように感じた。
検査について書こうと思ったが、今、眠すぎて頭が働かない。
甲状腺機能が低下すると異常に眠くなるのだろうか?
結局、この日わかったことは
「心臓には問題がなさそう」
「ある程度時間を置き、水のたまり具合を見て、心エコーを撮り、判断したい」
「悪性腫瘍かどうかを調べる方法は、水がたまっている部分に針を刺し調べるのだが、誤って心臓に針を刺すと大変なことになる。今の程度の水の量で針を刺すのは、危険なので、しばらく置いてから判断する。」
ということだった。
緊急に治療が必要なわけではない、様子を見てまた検査しましょう、というもやっとした結果報告であった。
もやっとしながらも怖い結果が出ていないので、ほっとした。
家に着いてから、「それで心臓の周りの膜にたまった水はどうなるの?」と思ったが、病院では倦怠感がとにかく強く、水のことなど忘れていた。前回異常に高かったCPKも1,191と更に高くなっていた。
医師の説明はわかりやすかった。「1点目はこれ、2点目はこれ」とゆっくり繰り返し説明していた。
「私は心臓についてだけ説明します。心臓についてだけです。」と無駄なことは言いませんと宣言しているようだった。
それもそうだろう。患者さんは高齢者ばかり。
きっと体全部について質問してくるだろうし、何度も同じことを聞いてくるのだろう。
循環器内科の医師は5人。5つの個室が並び、呼ばれるまでは廊下の椅子に座り待つ。
待っていると、色んな困ったお年寄りがなんかしゃべっていた。
そのうちの一人の高齢男性が、特に困った人だった。
聞こえてきた話から、今日初めてこの病院に来たようだ。
G:「わしゃ~、いつもの薬だけがほしいねん。」
看護師さん:「お薬手帳とかお持ちですか?」
G:「持って来とらん。持ってきとらんけど、いつもの薬や!わかるやろ!」
看:「お薬を渡したことがないので、わかりません。いつもの薬がこの病院ではわからないんです。」
G:「ほなら、いつもの病院に電話すればわかるやろ!!」
看護師さんは、丁寧に高齢男性の目線に合わせてしゃがみ込み、やさしく話をしているが、男性はちょっとキレ気味で言いたい放題言っている。
G:「あんなあ~、○○病院に電話して、『もしもし、山田ぽんすけ(勝手に仮名付けました)のいつものお薬は何でっしゃろ?』って聞けばええねん!!」
私:「はああ???」(いや、声は出していないけど)
いや、山田じいさん、あなた、人口30人くらいの村にでもお住まいなんですか?電話での問い合わせに「はい!!○○です。」と即答できるイメージでお話されてますが・・・、いや、それより、その寸劇、いります?
電話のかけ方知らない人に、電話のかけ方教えているんですか?
念のため言っておくが、私は声を出していない。
これは心の中の声を再現しただけで、無言の傍観者である。
そのうち、看護師さんの粘り強く優しい説明に「もうええわ!家にまだ一週間分あるから、それで我慢しとくわ!!」
一同:「家にあるんかい!!」(みんな心の中で思ったと思う)
看護師さん:「じゃあ、次回はお薬手帳持って来てくださいね。」とほっとした様子で言う。
G:「でも、薬はもらうで!!今日は薬だけもらいに来たんやから!!」
一同:「はああ???」(一同心の中で驚いたと思う)
また、同じ説明が1から始まるが、看護師さんの口調が少し強まった。
看護師さん:「山田さん、すいませんが、マスク着けてください。」
一同:「そりゃそうだ!!」(と一同、思ったと思う)
高齢化社会、大変な世の中になっていきますね。
最後の会計のところでもその高齢男性が大声で何か言って長引いていた。
でも、違う高齢男性かもしれない。
だんだん、みんな同じに見えてきた。