「支度できた?」
洗面所のドアが開きニノがそっと入っていた。
「寝ぐせは直ったと思うけど、どう?」
ブローなんて最近ちゃんとすることもないから、イマイチ決まんないんだよな。
「大丈夫、イケメンだよ」
すっと近付いてきて引っ掛けただけのネクタイを丸い小さい手がきゅっと結んでくれる。
「びっくりした……。」
ニノがぽつんと呟いた。
「ごめん、びっくりしたよな?」
「本当心臓止まるかと思ったよ」
ちょっと頬膨らませたニノをそのまま抱き締める。
「でも、珍しいよね、翔ちゃんが予定忘れるなんて?」
「ニノが来てくれるから浮かれてたのかも。これから絶対寝室には鍵かけるから」
「そうして?もうあんな起こされ方嫌だよ?」
「ハイ。気をつけます」
抱き締める腕に少し力を入れた。
「ね?キスしてもいい?」
「なに、急に?」
「おはようのキスしそびれたからさ」
「…ちょっとだけなら…」
ニノが洗面所のドアをちらっと見ながら答える。
ー顔、真っかっか。キスもなんならそれ以上の事も散々してんのに、まだこんな事で照れるなんてさ。本当可愛いよな。
ニノの顎を持ち上げ、ちょっとだけのキスをした。