【きりこについて】
きりこは、ぶすである。この、胸にグサ~な一文からはじまる【きりこについて】きりこは両親の愛情をたっぷり浴びて、かわいい。かわいい。と言われて育ってきたので、自分が可愛いと信じてまったく疑っていない。そんなきりこは、小学生になって、初恋の男の子に「ぶすだ!」と生まれて初めて告げられて、戸惑い、引き込もってしまう。だけど、きりこは猫と人との出会いの中で、ほんとうの自分とは何か。を知っていく... そんなお話。☆両親はうそをついていたわけではなくって、愛しているから、本当に世界一きりこが可愛いのだ。実際わたしも親にそう育てられた。そんなわたしが初めて自分を人と比べるようになったのは、きりこと違って、好きな男性にまつわるエトセトラ。ではない!そう、ダンスで。だ!4歳から踊りをはじめ、小学生からはダンスのお仕事をたくさんした。選ばれる人と、選ばれない人がいる世界。☆クリスマスのイルミネーションが賑やかな国立駅。練習を終えて電車で一人帰ってきたわたしは、その日も駅まで迎えに来てくれた母の自転車の後ろのカゴに乗っていた。ちょっと身体も大きくなってきて、太ももがカゴに食い込んで痛かったけど、後ろに乗せてもらうのが好きだったから、カゴ卒業になるのがイヤで言わないでいた。カゴは太ももはきついけど、こっそり泣くにはちょうどいい。母が坂道を自転車でピューと下りながら、何気なく言った言葉をとってもよく覚えている。「人それぞれの良さがあるのは勿論。ほんでもって、あや。女は愛嬌よ!!!」おんなは...あいきょう...?未だに愛嬌って、なんだろう。考えるときがあるけど、勇気を出して、その人の心に飛びこむことだとわたしは思ってる。おんなは、あいきょうだけでは済まされないオトナになってしまったし、そうやって育ったから良かったとは言い難い、ふざけたオトナではありますが、【きりこについて】を読んで、容れ物も中身も、それによっておこったすべての経験も含めて、わたしは存在しているんだなって改めて思う。比べるな!!平凡でも、嫌でも、生まれ変わりたくても、わたしは、わたし!!あなたは、あなた!!な、一冊です。☆追伸:本がよれよれなのは、お風呂で読むからです。時々湯船に落とすからです。やめたほうがいいのは分かってても、やめられん!!