天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。
深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか―。
芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。


相手を慮るばかり、タイミングがズレにズレてしまい、心がすれ違う。
大人の美しい恋愛小説と耳にすることが多かったのですが、なるほどです。
初めて出会った日、大勢で食事をしている時の会話の中で、この人とはなぜか言葉が通じ合っているなぁとお互い感じているのが分かった、というような描写があり、エスパーかよ!と思いつつ、そういうのいいなぁ、と思いました。


タイミングがすべて。
とよく言うけれど、本当にその通りだと思う。

私事でありますが、今年本厄でして。
しかもこの歳の厄は相当にずっしりな厄なんでしょ。

みんな周ってくるものだし、あんまり気にしてなかったけど、厄払いはしておいた方がいいかなぁーと思っていて、でも中々タイミングがなくて、そんな中、よしっ今日いこう!って思い立った日があり、近所の神社に行ってみました。

しかし、今日は厄払いをやれる方がたまたま居ないと。明日は居ますよ。と。
ん〜、今日行きたい気持ちなんだよなぁ、と隣町の神社に。
しかし、そちらも今日は出来ません、と。。

タイミング悪いなぁー。
二軒断られると、厄は私を離さないという魂胆なのか...と半ば被害妄想になってくる。

日を改めるかっと仕事へ行くも諦めきれず、仕事場ちかくで神社を検索。
ん?ホームページがない小さな神社が気になる。
電話で問い合わせると、少し悩んでから「良いですよ」とのお返事。
やったぁー!

「女性の方に失礼かもしれませんが生まれ年は?」と丁重に質問が。
返答すると、食い気味で、
「ど真ん中ってやつですね!!!」とちょっと嬉しそう。
...うん。ど真ん中って中々言われる機会もないから、いい気もしてきて、神社へゴー。

大通りに面している、こじんまりしていながらも綺麗に整えられた神社。
そこには50代半ば位の神主さんが。
電話で、ど真ん中発言をしたのは、この人だと察する。

仕事は何をしているかを聞かれる。
美容室などでは話すのがちょっと面倒でダンスをしているとは言わなかったりするのだけど、厄払いに影響あるのかなぁ、と思って正直に答える。

ダンスジャンルを聞かれる。
...必要!?と思いながらも答える。

さぁ、やっと厄払いか、と思っていたら、
やたらとダンスの話をしたがる神主さん。

フラダンスの教室が近くにあるが経営が難しそうとか、フラダンスのステップは何とかかんとかとか、っていうかフラダンスの話ばっかり!

一通り話しを聞いて、ようやく厄払い。
こちらはとても良い感じで、気持ちもスッキリ。

大満足で、さぁ帰ろうと思ったら、
「最近はyoutubeでダンスが見られるでしょ、僕が唯一これはマネ出来ないって思ったのは、チャチャってダンスかな」

...チャチャチャのこと?ケチャのこと?
唯一なの?え、踊るの?
と色々思うところはあったけど、もうお腹いっぱい胸いっぱいで、愛想笑いでごまかす。

「おっ、知ってる?!横浜のチャチャ。あの動きだけは真似できないよなぁ〜」

帰ってから気になって、横浜 チャチャ でyoutubeを検索したら、出てきた。
なるほどーー。勉強になりました。

なんか良く分からないけど面白かったから、タイミング悪くて良かったなと。
というか、逆にタイミング良かったのかな。

タイミングがすべて。かもしれないけど、タイミングなんて塗り替えてしまえ!とも思うのです。

これも、このお話に出てくる
「未来は常に過去を変えている」の一つなのかな。


【マチネの終わりに】を読むと、
その、すれ違いすらも全て必然なのかしら、と思えてきます。
恋愛に限らず、どんな相手も、環境も、何かを学ぶために出会わせてくれると言いますからね。
愛とは何だろうと考えるきっかけが欲しい方、「未来は常に過去を変えている」という言葉が気になった方に読んでほしい一冊です。


追伸: マチネとは昼公演のこと、ソワレとは夜公演のことっていうのは舞台に馴染みのある方はご存知かと思いますが、三回公演ある時の真ん中の回って何ていうか知ってました?
ジュルネ、ですって。
この話をするたびに、ねるねるねるね、の魔女が頭に浮かびます。