UIデザインの仕事ってわかりにくい

アウトプットとしての画面に興味があり、そこからさまざまな情報を読み取れるのは基本的にはデザイナーか、UIに興味のある一部の人たちだけで、ほとんどの人はそんなものに興味はない。もしくは他の事柄の方が興味を惹かれる

マーケやブランディング的な領域になるとデザインに対する解像度や読解力は高まる人が多いが、UIのような何が変わったのかよくわからないものに関してその意図や背景を読み解くのは非常に難しく、画面を見せられても「よくわからん。。」となってしまうのだ。

今日改めてそれを感じさせられた。

僕が所属する会社では月に一度、エンジニアとデザイナーと一部の経営層が参加し、その月に何をしたかを共有する場がある。人数比はエンジニア95、デザイナー2、経営層3といったところか。お分かりの通りエンジニアのために設けられたミーティングである。

UIデザイナーは開発にも関わるため、参加しているが、とてもじゃないがアウトプットだけならば発表しやすい空気ではないし、実際発表してみてアウトプットだけ出すものではないなと思った。

ではこのような場でどんなことならば発表する意義があるのだろうか?

UIデザインにおける制作画面に価値はない

基本的にUIデザインにおいて制作画面自体にそれほどの価値はない
なぜなら
  • ビジネス上の背景
  • 開発的な背景
  • 納期的な背景
  • ユーザーの行動
によって簡単にそのUIの良さ悪さが変わるし、世間一般で良いUIと言われても、実際にそれが効果を発揮しなければそれは良いUIではないからだ。
だからこそUIデザインにおいて上記の背景やユーザーの行動といったなぜそういったデザインにしたのかは成果に直結することを示唆するし、可能性を感じられる内容となる。
また、どういった過程があれ、それがどういった影響を及ぼしたのかを計測することで、その変更における意義を見出すことができ、そのUIデザインを解釈することができる。対偶的に言えばその変更における目的に対する変化が見出せなければそのUIデザインは解釈できない。その場合、そのUIデザインの変更には意味がないとも言える。
だからこそタイトル通りUIデザインは制作過程と反映後の影響が重要なアウトプットとなる。

アウトプットとして関心を持たれるであろう内容

では制作過程、計測結果を載せればよいのか。ある意味ではそうだが、前の記事でも言及した通り、ここでも仮説が使えるように思う
デザインの制作過程で分割して考えてみる。

画面案制作前(調査中)のアウトプット

制作前はまだまだ何もわかっていないと言っても良い。わからないことを探して、わかったことを拾い集め、仮説を少しずつ立てていく段階だ。
ここにおけるアウトプットは下記かと思う。
  • 現在わかっていること
  • 今の段階で持っている改善方針の仮説
  • 現在不明で調査が必要な内容
ただ、この内容は広く周知するものではない
他のUIデザイナーに知見として共有する。上司に報告する。これを知りたい人に共有する。程度の話である。
冒頭に話したような広い場で話せる内容では決してない。

画面案制作直後のアウトプット

画面案ができたところではある程度の仮説は出来上がっており、実装もどう進むかほぼ確定している段階と言っても良い。人や案件によっては内容が気になる場合もあるのではいだろうか。
ここにおけるアウトプットは下記かと思う。
  • 画面案
  • 期待できる効果の仮説
  • 仮説が基づいている背景
  • その効果を期待通りに発揮した時に生じる影響の仮説
上記でも記載した通り、これは参加者が気になっているテーマ(主にコストや売り上げへの影響)で、それなりの期待を持てるのならば冒頭のようなシチュエーションで話す意義もあると思われる。
しかし、そうでないならばそれほど意義はない。

計測後のアウトプット

実装もされ、計測結果も出てきたというタイミングといった状況。
期待との差分がアウトプットの仕方に影響を与える。
  • 当初の仮説
  • 実際の計測結果
  • 仮説と計測結果との差分をどのように解釈するか
  • 今後この計測結果と解釈をどのように扱うべきと考えられるか
上記の通り、仮説と計測結果の関係性によってこのUIやユーザー行動を評価していく必要があるものである。
これは経営層もエンジニアも非常に興味を持たれる内容だと思われるので、この計測と解釈についてのアウトプットは非常に意義がある一方、これだけでかなりの業務量になることが予想される。
簡単にできることではないので、制作直後の期待が高いものについての計測に力を入れ、興味深いもののみアウトプットしていくのが賢明だろう。
もちろん人数が増えたらもっと力を入れられるのだけれど。。

UIデザインは「結果」と「目的」を必ず念頭におく

上記にまとめた通り、UIデザインはかなりわかりにくい分野だ。その割に簡単にできると思われがちな分野でもある。
しかし、わかりにくいものをわかりにくいものにしたままでなく、わかりやすく噛み砕いて提示できるようにすることも情報の扱いやすさを上げるという観点でUIデザインと捉えてポジティブに取り組んでいきたいと思う。