未知の世界を旅した採卵が終わり、
ベッドで少し休んだ後、先生の診察があった。
「あんこさん、予定通り6個取れました。
今、ふりかけてるんですけど精子の動きがないようです。」
全ては初めてのこと。
しかも未知の世界から帰ってきたばかり。
なんだかよく分からずその時は
そのうち動くんでしょうかねー。
頑張っておくれよ。
くらいにしか考えてなかった。
数日後の診察で、先生は言った。
「精子が動かなかったので顕微授精にしました。」
この時も、
なんだかよく知らないけど受精できたのね。
くらいの感覚。
ただ!
6個採れた卵ちゃん達。
無事に育ってくれたのは、ななななんと1個。
まぎれもなくこれがあんこの現実。
6個という数字をどう解釈すればよいか
分からずググってみた所、若い子はかなりの
豊作と知り、若干落ち込み気味だったのに
上手く育ってくれたのは、たったの1個。
点鼻薬や注射をした意味があったのか?
いや、あれをしなかったら全滅だったのか?
でもとりあえず1個確保。
有難い気持ちと残念な気持ちが混じったまま
その日はクリニックを後にした。
