出会い系四十路人妻ナナさんと久しぶりに会う。
牛タン屋で食事をしてから、ラブホに行った。
 
シャワー後に抱き合って、なかなか行かない彼女を、指と口で攻めて追い上げる。
 
時間はかかったが、今回も彼女は行ってくれた。
 
熱を帯びて引くつく彼女に入る。
包み込まれ、吸い込まれるようにいい。
 
間もなく俺も果てた。ラブラブ
 
 
「私、貴方には感謝してるの」
彼女が、俺の胸の上で言った。
 
「何を今更、照れるな」
 
「いきにくい私が、こんなにいけるのは初めて。お陰で今は、身も心も安定してる」
 
「それは良かった」
 
「子育ても旦那にも、何で私ばっかりが我慢しなくちゃいけないの?って、前は荒れてた」
 
「その気持ちは、よくわかる」 俺も同じような心境で、家を飛び出して別居に至っている。
 
「出会い系もヤケでやりまくってた感じ。旦那に対する憂さを晴らすだけで、心から気持ちいいなんて感じなかった」
 
最近の彼女は会うと、腹の底から笑ってくれる。その理由は安定だったのかな…
 
「貴方のお陰で今は、穏やかに満たされてる」と彼女。
 
「お役に立ててるなら、それが一番うれしいよ」と俺。偽らざる心境だ。
 
誰かのためになるのは、幸せだ。
けど一方で俺は、燃えるような恋もしたい。
 
ナナさんとは出会って半年以上たつけど、ラインは会う約束だけで何か物足らない…
 
いつかは、身も心も行ってしまうような愛を交わしたい。
 
彼女を送ってから、俺は夜空を見上げた。 夜の街