7月下旬に水先人筆記試験を受け、勉強が大変だった分、本当に「ひと段落終わったんだな~」と感慨に浸りました。

筆記試験の後、4日ほど休みがあったので、前から行ってみたかった、時代劇によく出てくる京都の木造橋「ながれ橋」に行ってみることにしました。

ただ、橋脚はコンクリートに変わっていて、ちょっとがっかりしたものの、ここを暴れん坊将軍も中村主水も渡ったのか、と思うとちょっと感激(笑)。

あと数日で学校が終わるという9月中旬、内航セメント船に乗っていた20年前、よく入港した舞鶴を訪れました。

近くの舟屋で木造船発見!

初めて見る船型だが、大切に保存されていて感激。

9月中旬に、学校での訓練を終えて、各水先区へと別れていきます。

人によって部屋を借りたり、ホテルに長期宿泊したりとバラバラでした。

新型コロナが心配で、芦屋には車で行っていたので、帰りも名神、東名と高速道路を使って帰ります。

朝神戸を出て「長篠の合戦」で有名な長篠設楽原PAで昼食。

 

5日ほど家で休み、水先人会本部近くのホテルに移る。

窓際に小さなテーブルを置いてもらい、さっそく海図を書く勉強を始める、また勉強(涙)。

 

「海図の試験」と聞いて、皆さんはどのようなものと想像するでしょうか?

自分は、皆目見当がつかなかったのですが、資料を先輩が送ってくれました。

 

しかし、それには海図と同じA0版の模造紙に書かれた海図の略図と一緒に「××はごわむし、そこからいいよのさんぱち」などという訳の分からない言葉が延々と続いた30ページ弱のルーズリーフが同封されていました。

学校にいる間に、5枚程度は書かないといけない、と言われていたので、8月に入ってから模造紙を買ってきて、緯度経度線を引くところから始め、一つ一つその言葉を解読し記入していきました。

「××はごわむし」というのは、××の場所は緯度経度線の交点から、北(南)に58㎜、東(西)に64㎜という意味で、「そこからのいいよのさんぱち」とは、114度方向に38㎜といった感じで、岸線や航路などを書いていくのです。

 

最初は、1枚書くのに1週間ほどかかりましたが、これを試験では1時間半で書かないといけないというんですよ。

緯度経度線は、1mの長定規で引くのですが、ここでミスすると最後合わなくなって苦労します。

縮尺は、指定されている水先区や、自由な水先区など様々でした。

三角定規と、マス目の入った定規を上の写真のように使って描画していきます。

 

問題にはブイや航路、灯台、等深線、錨地、港界などが出てくるので、それも過去問分は全部覚えないといけません。

 

「こんなの出来るわけない」と最初は不貞腐れ気味だったのですが(笑)、20枚くらい書いた頃でしょうか、体が覚えたようで、次から次へと手が動いていくようになってビックリしました。