釧路では、停泊が3日に渡ってあるのですが、今回は寒くて夜上陸する気になりませんでした。

代わって昼間、散歩がてら歩いて30分ほどの所にあるコンビニへ買い物。

歩いて上陸するのは自分だけみたい。

本州南岸を進んできた低気圧が急速に発達し、東北地方沖は6mを超える大しけが予想されるので、陸奥湾に避難する船が多かった。

本船は、タイミング的に何とかかわせそうなので、出港する予定。

荷物の積み込みが続く。

予定通り出港したのですが、

夜中、自分の当直の時に、風速が30m/sec.を超えるときもあり、34度も船が傾くなかなか厳しい航海になりました。

とどヶ埼から金華山の沖にかけて、とどが一杯いました。

手を振っているように見える。

午前7時に東京に入港、北海道からの荷物を下ろしてから、船橋に移動。

この船に乗る前に、次の仕事の面接試験などを受けていたので、この時点では結果が分からずまだ決定ではなかったが、船員として最後の夜になりそう。

乗組員にサヨナラパーティーをしてもらい、キャビンに戻ったら、とてつもなく寂しい気分になってきた。

最後の出港作業に向かう時、美しい富士山が見えた。

この後、東京に移動して下船したのだが、降りて荷物を受け取った瞬間汽笛を鳴らしてくれて、涙があふれ出てしまった。

 

20年近くにわたる船員生活で、10隻の外航船、12隻の内航船に乗船し、66万海里(約122万km=地球30.5周分!)も航海を続けてきました。

 

さらば愛しい船員の日々よ。

 

つたないこのブログを読んでいただき、ありがとうございました。

次回更新は、令和3年4月1日の予定です。