大阪の木津川に入港。

出港は翌朝なので、買い物がてら散歩に出かける。

半分壊れた長屋。

昭和チックな物干しがある路地など、昔から見てみたかった、浪速の下町風景を堪能。

ただ、木津川運河はとても狭く、本船クラスでもUターンができません。

そこで登場するのが、船首真ん中についている「ボールアンカー」。

普通アンカーというのは、海底に引っかかって船を固定するためのものですが、これはバックする際にずるずると引っ張って船首が右を向いたり左を向いたりしないようにする特別装備です、というかこんなものがあるなんて、この船に乗るまで知らなかった。

こんな感じでずるずるひっこずってます。

本船の後進力だけでは、段々左に行ってしまうので、揚げ荷する工場が持っている小さなボートで後ろから引っ張ってもらってます。

途中、渡し船乗り場を通過。

大阪は、川で分断されているところが多いので、結構渡し船があります。

これも昭和の風景だなぁ。

次の積み地、赤穂にやってきました。

この頃には乗組員ともすっかり打ち解け、趣味の話しなどでスタンバイの時間を楽しく過ごせるようになっていました。

赤穂でも上陸、ここは塩の専売公社跡。

明治41年建築で、今は博物館になっています。

赤穂と言えば赤穂浪士。大石神社というのがあり、大石内蔵助の銅像が。

しかし、冷静になって考えると、いくら侮辱されたとはいえ、江戸城内でかっとなって刀を抜いた主君のために、部下47人が振り回された上に切腹させられてしまうというというのはちょっと問題なような気が。

やはりトップというのは、後々の部下のことまで考えて、冷静沈着に振舞わなくては、などと思いを巡らせる。

赤穂城跡地。

明治に入り、建物は壊されてしまったそうですが、近年少しづつ再建されてきているそうです。