夜に積み荷が終わったのですが、出港は翌朝との事で、クレーンの固定をする乗組員にもどこか余裕が感じられる。
鹿島では、食料品や船用品、医薬品、またこれから行くインド洋西部は海賊危険区域でもあるので衛星携帯電話積み込み、乗組員交代、蛾の検査と盛りだくさんでした。
ただ、途中陸上クレーンのメンテナンスや、強風で荷役が止まったりして、結果的に8日間も居られたので、ゆっくりと用事をこなすことができました。
交代した若い乗組員が、乗船していきなり甲状腺抗体異常で立てなくなってしまい、交代の交代を呼んだ時にはビックリ。
翌8月18日8時36分出港。
南の海上に台風が二つ来ていたが、その前面を突破する作戦だ。
水先人さんに話したら「大丈夫ですかー」と言われ、やや心配になる。
とりあえず記念撮影。
まぁ、全速力で行けば大丈夫だろう、と思っていたが...。
結局台風の方が早く、一つ目を又室戸岬の沖でやり過ごすことにする。
二日ほど漂流させてから、風が東南東に代わったのを見て一気に二つ目の前面突破!
あのまま突っ切ろうとしていたら、与論島の沖でつかまっていたかも。
ラジオのニュースで「与論島では13mの波」と言っているの聞いて青くなりました。
「待てば海路の日和あり」とは、よく言ったものです。
無事に台風を切り抜けたので、お祝いにウナギのかば焼きで、日本酒を一杯。
ルソン島に近づき、携帯を一生懸命にいじるフィリピン人乗組員。
繋がったかな?
漁船が魚を売りに来ます。
コックが「買っていいですか」と聞いてきたので「いいよ」と答える。
時速24キロほどで走る大型船に近づいてきて、並走しながら魚を売るのだから、なかなか度胸がいるのでは。
餃子、サラダ、マグロの刺身。
鹿島の船食屋さんは、なかなかいいものを入れてくれます。
南シナ海に沈む夕陽を眺めながら、気分良く酔っていく。