平成30年7月28日に中国2港目の上海を出港して、3港目の錦州に向かう。
29日は穏やかで、甲板上のクレーンを使って貨物艙の清掃作業ができました。
ちょっとでも船が揺れているとクレーンは使えず、清掃道具や貨物の残りなどをすべて人力で上げ下げしないといけないので、大助かりです。
高圧で水を吹き付けて、銅鉱石の汚れを落とすが、機械が韓国製でしょっちゅう故障し、しまいには手でこそげ落とす羽目になってしまった。
翌30日、黄海最北部「老鉄山海峡」を通過して渤海に入るが、漁船が多く、航海士時代から何度も怖い目にあってきた。
キャビンから前を伺い、無難に船を進めているか確認するが、朝になって深い霧が発生。
社内の規定で、視界が1海里(1,852メートル)を切ると、速力を落としたり、船長や機関室に連絡したりしなくてはならない。
レーダーで1.3マイルの位置にいる船が、ぼんやりと見えるようになってきた。
視界が回復したようだ。
レーダーでは、映らない小型船がいる可能性もあるので、霧の中で船を走らせるのは精神的にとても疲れます。
とりあえず、ほっと一安心し、3港目の港である錦州を目指す。
あと二つの港で、この航海も終わりだ。
16時過ぎに一度アンカーを打ったのだが、別の所に行ってくれと言われて、18時45分再びアンカー投錨。
どうやら、すぐに水先人さんは乗るようだ。
慎重に、しかし順調に船を進め、1時5分、どん詰まりの岸壁に到着。
代理店が乗船して入港手続きを行うが、彼もまた来月日本に行くと言っている。
一体どれだけの中国人が日本に来るのだろうか。
午後になり、掃除もどうやら目途がついたようなので、ウォーキングがてら街まで行ってみることに。
歩道にテーブルといすを置いて、オープンレストラン。
上海から、かなり北に来て、やや涼しいのでぴったり。
後ろに乗用車、前にも街路樹があるのだが、出られるのだろうか。
というより、こんなとこに止めるなよ、という感じ。
ホテルがあり、中にレストランもあるようでしたが、昼のカレーでお腹がいっぱいだったので、船に帰ってシャワーを浴びさっぱりしてからビールを飲みました。
明日は、中国最後の港に向けて出港です。