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7月19日、中国揚子江の河口にある錨地を出発し、170kmほど上流にある、ナントンという川港を目指します。

水先人は、河口に停泊している待機船の中にいて、船が来ると次から次へと乗り込んでくる。


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13時27分に乗船地点に来てくれ、という指示だったのですが、少し早めの22分に2人の水先人さん乗船。


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海面が、海のような青みがかかった色から、泥のような茶色に変わると「川に入ったんだなぁ」と実感する。


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常に浚渫しているのですが、川底が浅いので、満潮に合わせてご覧のように列を作って一斉に入港していきます。


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上海への分岐点、バオシャンというところで、川の水先人に交代。

ナントン錨地がいっぱいとの事で、少し行ったタイカン錨地で20時30分に錨を打って仮泊。

今夜も錨泊だ。


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翌朝、7月20日6時、再び遡上開始。

揚子江専用の自動車運搬船ですが、しぶきがあがらないので、外板がなくツーツー。

ファンが要らないので、荷役中も静かでしょう。


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9時10分、ナントン錨地に到着、すぐに代理店と検疫官が洒落たボートで乗船、入港手続きを行う。

以前は威張っていて嫌な感じだったのが、豊かになったからか、とても感じが良かった。

特に自分が日本人とわかると、途端にニコニコとして友好ムードでした。


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しかし、黄海に進む予定だった台風10号「アンピル」が、だんだん自分のいる場所の近くを通る予報に変わってきました。

全ての着岸予定がキャンセルとなり、錨地が避難してきた船で混雑。

非常時に備えて、外国船には水先人が乗船することになりました。


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乗船してきた水先人さんと、中国、日本両方の予報画面を見比べながら、対策を取りひたすら台風が去るのを待つ。


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さらに、荷主さんの許可を取ってから、いざという時のためタグボートを取りました。

1つの錨でも毎秒30mの風まで耐えられる長さまで錨を伸ばしたうえ、2つの錨をすぐ近くに落とす”2錨泊”という強力な方法を取っているので大丈夫と思いますが、これから台風最接近時を迎えます。

なんとかしのげるでしょうか?