7月13日、入国手続きのために停泊した神戸の錨地を夜中の2時40分出港、荷物の揚げ地である岡山県の日比港を目指します。
4日前の7月9日、岡山県に大雨が降り、内陸では水浸しになる地区が出た、と盛んにラジオが伝えていましたが、瀬戸内海には沢山の流木や流れ物が漂っていて、被害の大きさを物語っていました。
ただ、船の入港には支障はないとの連絡が、船舶代理店より来ていました。
しょっちゅう通るわけではないのではっきりとは分かりませんが、玉野沖の大槌島の一部が、以前に比べて崩れているように見えます。
玉野沖ですが、潮流が複雑との事で、タグボートがアシストに付きました。
実際、潮の流れがほぼ止まっているというのに、船首が右に左に動き回って、とても怖かったです。
3か月に1回義務付けられている、救命ボートの試運転があるのです。
先月、航海中だったうえ、ペルー、チリ共に、うねりがひどく出来なかったので、今日こそやらねば。
フックがきちんとかかっていないために、巻き上げ中に落ちて何人もの船員が命を落としています。
十数年前に、何度も危険が指摘されて、公文が回ったので、今はあまり事故を聞きませんが、それでも危険な作業です。
救命ボートの試運転、浮き輪を落水者に見立てた救助訓練や入港手続きなどが無事に終わって、一息つきました。
美しい瀬戸内海の夕暮れ。
翌朝、8時50分に錨を巻き始めたのですが、1日弱居ただけなのに、船がこれだけぐるぐると回っていました(青いくねくねした線が、船の動き回った軌跡です)。
さすがに潮流が複雑なだけあります。
「上陸できるでしょうか」などと書きましたが、年に1度の検査と監査が、2日間の停泊中朝から晩まであり、とても上陸は望めません、残念。