のんびりとした太平洋横断航海を終えて、ペルーのサラベリーという港の沖に錨を打って停泊。
この港は、防波堤が小さく、また太平洋に直接面しているので、うねりが港内に入りロープの切断事故がしょっちゅう起きているという恐ろしいところ。
入港した日、次の日と、うねりが高くて、港は閉鎖されているため、我々は沖の錨地で待機です。
この写真は、デッキをウォーキング中に、船の前から後ろの方を撮ったものです。
4番目のクレーンまでしか見えません。
当然、港は閉鎖。
4日目もうねりでダメ。
この間、ボケっと待機している時間があればいいのですが、次のチリから日本、中国に向かう航海の指示が次から次へと来て、準備に追われていました。
12時に水先人が乗船ということで、錨地にいる2隻の船の後ろを通る予定にしていたのですが「11時半に来られるか?」というので、2隻の船の間を通ることに。
しかし、まだ前の船が着岸作業中とのことで、しばし待ちます。
港の水深が浅く、船底と海底との間は20-30cmしかありません。
着いたら、すぐに荷物を上げ始めないと、潮が下がってきて座礁のような状態になってしまいます。
港の沖ですでに浅く、スクリューが海底の泥を掻き上げています。
何とか、無事に桟橋までたどり着きたい!
なんとか桟橋まで来ましたが、隣の船を見ると、岸壁が短いので、後ろのロープが充分に伸ばせていません。
充分に伸ばせないと、うねりが入った際に、伸び縮みできる余裕がないので、切断する可能性が高くなってしまう(涙)。
隣の岸壁との間は100m、本船も隣の船も幅が32.6m(パナマ運河の幅に合わせて、この大きさです)。
ということは、
隣の船との間は30mちょっとしかなく、タグボートがまっすぐ押せません。
いやはや、大変な所に来たなぁ、という感じですが、この後無事に揚げ荷が始まって、とにもかくにも少し安心しました。