法律が変わって、紙の海図を使わずに、その代わり電子海図を2台設置することになったので、その設置工事の最中。
ブリッジ床のコンクリートをはつって、鉄板に基台を溶接、その上に設置します。
見ているのは、機器担当者の二等航海士。
普段、船の回りは水ですが、ドック中ははるか下にコンクリート。
ちょっとクラクラするくらいの高さ。
船が動いていなければ、衝突の可能性もないので、かなり気が楽。
1人が高所作業車を操作しながら、もう1人が高圧で砂を吹き付けて錆を落としていく。
3月20日の乗船予定で「今年はソメイヨシノが見られないかも」といじけていたのに、乗船が伸びて、開花が早まり、さらにゆっくりした揚げ荷後のドック入りという事で、葉桜まで楽しめました。
8月に南半球に行って冬だったりする、季節感の無い船乗りにとって嬉しいことです。
ちょっとピンボケになっちゃいましたが「紳士の社交場」と書かれた、昭和ムード満点の怪しい廃スナック。
何人の船乗りが、この階段を下って飲みに行ったのでしょうか。
半年前に聞いていましたが、造船所前の炉端焼き屋さんも廃業していました。
厳しい船長と、酒乱で滅茶苦茶だった機関長の下で、つらい航海を続けていた時、ふとこの店に立ち寄って、ものすごく落ち着いたのを思い出し、少し悲しい気持ちになりました。