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おととし乗船するまでは、私の船の横に少し大きな船が係留されていて、その船に私の船をもやっていました。


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しかし、昨年の9月に下船してみると、隣りの大きな船は処分されたようで、かなり遠い鉄管にもやいが移されていました。


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しかし、船が遠くなり、乗り降りに不便をきたす上、後ろのロープが遠いので「カエシング」と呼ばれる船の後ろについている波除板が干渉して、壊れてしまったので、杭を打ち直すことにしました。

以前の所有者が用意していてくれたので、それを使うことにします。

まず、水に3日ほど浸けて湿らし、いざ打った後に浮いてこないようにします。


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杭抜き作業。

うまくいくか自信は無かったのですが、ナイロンバンドを既存の2本の杭と抜く杭に巻き、そこにチェーンブロックをかけ、引っ張ります。

「上がった!」と思ったらバンドが滑るだけだったりして、なかなか苦戦しましたが、バンドをきちんと巻くことによって滑らなくなり、徐々に抜けてきました。


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抜いた後、もたもたしていると砂で埋まってしまうので、すぐに新しい杭を打ち込みます。

3本打ち終わったら、細いロープでグルグルに束ね、水を入れたポリタンクなどをぶら下げて浮いてくるのを防ぎます。

大体3日ほどで、杭の回りの砂が落ち着くので、それで完成!


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後ろは、隣りの船の人いわく「砂が柔らかいから、杭にロープつけて足乗せてぐいぐいやってると入っていくよ」というので試したら、本当に機械を使わずに打つことが出来ました。

普通の砂地だと、水のポンプを使って、パイプで水を噴射しながら穴をあけて、そこに杭を打ち込みます。


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重油の入ったポリタンクをぶら下げて、砂が落ち着くのを待ちます。

まだ、もやいを取ることはできません。

救命胴衣を干しているのは、猫におしっこをかけられてしまったから(涙)。

誰かがいたずらして、船の蓋を開け、猫を入れたようです。


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これが壊れた「カエシング」。

漁船の用語は、英語がいつの間にか変わったものが多いようですが、これも語源は「ケーシング」なのでしょうか。

まず、端切れの木で基礎部分を作ります。


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我ながらうまく出来た(自画自賛)。


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そこにFRP(強化プラスチック)を積層して完成!


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杭も落ち着いたようなので、もやいを取ります。

エイトロープ(8本撚りロープ)を買ってきて、片方をアイ(輪っか)、片方を末端処理。

本船のだと大変だが、この大きさだと楽しく出来ます。


9.5

いたずら防止のため、物入の蓋に鍵をつけました。


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堂々完成!

なかなか大変でした。