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8月29日、燃料補給作業を、色々とトラブルがありながらなんとか無事終了、10時54分錨を巻き始める。


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11時15分揚錨作業終了、すぐに「Dead slow a head!」(極微速前進)。

日本へ帰る、最初のスクリュー回転の瞬間。

これから一か月は、ひたすらのんびりした大洋航海です。


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運河方面は、再び雨が降っているようだ。

この後、管制に出港報告をして、代わりに交錯する他船の情報などをいただき、船を回して所定の針路にし、安全を確保したのち機関室に「もうエンジンの回転変えないので、航海速力まで上げますよー」(ラングアップエンジンと言います)と連絡して、その後は航海士による当直となる。


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「パナマ出たらパーティーやろう」と事前に話をしていて、出港の次の日が土曜日で丁度良かったのですが、レーダーを見ると本船左手に、大きな雨雲が映っていて天気が悪そうなのと、まだ船内がバタついていたので、日曜日にやることに。


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やっぱり雨です。


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打って変わって、翌日曜日はいい天気。

ドラム缶を二つに割ってつなげた、特製バーベキューグリルで、豚の丸焼きをグルグル回しながら焼く。


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香ばしい匂いにつられて、乗組員が続々とギャレー(キッチン)に集まり、段々とテンションが上がってくる。


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ずらりと並べられた料理。


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おどける操機手と、料理を観察する一等航海士。

この解放感が、たまらなく好きです。