1月31日14時55分、ミシシッピー川を9時間半かけて遡上し、ニューオーリンズの少し下流に錨を打って停泊。
ここで、入国審査や、積荷区画の清掃状態など、さまざまな検査を受け、全て問題なく終了。
「しばらくのんびりここに居られたらなぁ」という願いもむなしく、同じ日の夜20時50分に錨を上げ、上流の積み荷待機錨地に向かうことに。
ニューオーリンズの街を通過。
2月1日午前5時10分、積荷岸壁の少し下流で停泊。
夜通し9時間起きていたのでさすがに眠いが、アメリカの沿岸警備隊が、船の装備や乗組員の教育に問題ないかチェックに来ました。
厳しい検査ですが、特に問題なく終了し、かなりリラックスです。
同じ日の20時55分、錨を上げて積荷岸壁へ移動開始、零時5分全農ターミナルに到着。
もうもうと煙を上げながら、積み荷は順調なようです。
船内販売しているビールの売れ行きがすごく良く、もう一缶もない状態だったので、食料が来ると皆で大興奮。
タップリ積まれた、ビールやお酒、ジュースなど。
他に煙草も販売しています。
コメはカリフォルニア米です。
「国寶ライス」と書いてありますが、昔の船員さんは、カリフォルニア米を日本へのお土産に買っていったそうです。
このシートの下には、家畜の飼料にする大豆かすが積んであります。
大豆を絞ってバイオ燃料であるエタノールを精製し、その残りかすを飼料に使うそうです。
シートの上に、べニヤ板を敷き詰めてきれいに仕切りを作り、その上にトウモロコシを積みます。
船の深さ「喫水」を見る一等航海士。
矢印の示す12メートルの所まで積みます。
パナマ運河は12.04メートルを超えてはいけないが、そこに行くまでに消費する燃料、造水機で作ってためる水の量などを予想して、ここでどこまで積んでいいか計算する。
制限喫水を超えると、積み荷の一部を小さな船に下したりしなければならず、会社に大迷惑をかける。
4番倉は満タンになりました。
ミシシッピー川に陽が暮れる。
この後、予想の喫水を大きく超えてしまい、大慌てになった。
一等航海士は茫然としてどう計算していいかわからなくなってしまったので、自分が昔勉強に使ったノートを引っ張り出してきて、手計算で何とか制限喫水まで修正する方法を見つけ「大丈夫」と励ます。
ちょっと慌てましたが、なんとか積み荷を終わらせることができた。