『岐阜に墓参りに行きたい。コロナもあり5年近く行けていないし、これから雪も降るし、これじゃ年越せない。』
この間の土曜日、嫁と珍しく休みが被り『何したい?』の問いに嫁は上記を答えた。
休みが被るのはこれが今年最後。
私もご先祖様への感謝も込めた墓参りという作法は非常に大事なことだと考えており、即決した。
倹約家なのでまだ暗いうちに下道で向かった。
片道4時間半。
岐阜の山奥だ。
そこに嫁の母の実家があり、嫁のおばあちゃんおじいちゃんのお墓がある。
墓の近くのスーパーで花を買った。
安いのから高いのまであったが
『せっかく来たし高いのにしよう』と嫁が言うので、
『安いので良くね?』は私の心に封印した。
墓参りが終わり、墓の横の実家にお邪魔した。
ケーキや果物を頂き、嫁も久々に会う親戚と談笑していた。
子供たちもチャンバラをしていて、子供たちの顔を見せれて良かった。
私も親戚の方に『久々に来たので高い花買ってお墓に飾りましたわ~』と言うと、
『きっとおばあちゃんお花好きだったから喜んでるわ』と言ってくれた。
帰り際に車まで見送ってくれた。
墓の前を通り駐車場まで歩いていると
『どんな立派な花か見てみるわ』と親戚の方が言った。
『このお花や~』と嫁が言うと、
親戚の方はこう言った。
『そこウチの墓じゃないよ…』
他人の家の墓に豪華な花が咲き誇っていた。
嫁も岐阜という遠方のお墓に久々に来たので、墓の位置を間違えていたのだ。
『墓の位置なんて名前見るんだから間違えんなよ』と私は心の中で叫び、辺りを見回した。
すると田舎あるあるだが、同じ苗字の墓が90%を占めており、目に入るお墓全てが同じ苗字のお墓であった。
私たちは4時間半かけて他人のお墓参りをして帰るところであった。
もしもあの時『安いので良くね?』と私が口にしたら、
『どんな立派な花か見てみるわ』と親戚の方が気付く手段が無くなっていたことであろう。
他人のお墓から花を抜き取る行為は、なんとも言えない罪悪感に包まれた。
帰りに寄った世界淡水魚園水族館、アクア・トト ぎふ、非常に良かったです。
今までで一番オシャレというか斬新というか絞り込みが素晴らしいというかテーマが良いというか
そんな水族館でした。皆様是非。