テレビ各社のニュースを思いつくまま述べると、千葉県柏市の住宅街で3日深夜、連続殺人があった件で容疑者が逮捕された。驚いたことに犯人は、殺された会社員と同じマンションに暮らす、24歳無職の男だった。容疑を認めているものの、犯行動機についてはよく分かっていない。被害者への謝罪の言葉もない。
ニュースのうち「被害者への謝罪の言葉がない」というのは警察発表なのだろう、NHKでも他の民放でもそう述べていたが、1社だけその点に関して何も言及していなかった。よくよく考えてみると「謝罪の言葉があった」という報道なら問題ないのだが、「謝罪の言葉がなかったと」いうのは、犯人が謝罪の言葉を述べなかったという事実を述べているのでなく、犯人がいかに悪質な人間かに関しての恣意的価値判断が入っている。「いかに悪いやつを警察は捕まえたか」と言っているだけだ。事件の全容が分からない段階でそういった主観的判断を初期報道の段階で差し挟むことは好ましくない。たとえどのように凶悪な事件であったとしても、と私は思うのだが、どうでしょうね。