トウキョウ・ガールズ・ブラボォ

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トウキョウに生まれて、ショウヒすることにカイカンを見出す。。。

オタク寄り大学院生の日々思うことと、映画と、生活とか。とか。。とか。。。


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『人のセックスを笑うな』

井口奈己監督  永作博美、松山ケンイチ出演

井口監督の作品を見るのは初めてでした。

冒頭から10分程のところの、トラックの荷台に乗った永作と松山が笑いあうシーンが印象的。

ただ、風船や「息を吹き込む」という行為、

随所に「追求してくれ!」といわんばかりに散りばめられた黄色と水色…

なんだか思わせぶりすぎて(その割にうまく働いていないような…)目に付いた。

やるならやるでもっとさりげなく、効果的に匂わせればいいものを、

どうも何がしたいのかよく分からなかった。

特に黄色と水色という色の使い方はかなり謎で、

最初 永作=黄色、松山=水色 かと思っていたのだけれど違うのかしら。

どうなのかしら。そういう風に使いたいんじゃないのかしら。

最後を字幕で終わらしてしまうという手法も個人的にはあまり好きではない。


出演者も、永作はものすごく良いのだけれど、

松山ケンイチって人はああいう恋愛映画には向かないなぁ…と思う。

演技にクセがあって、印象が強すぎる。もっとさらりとこなして欲しいところ。

きっと彼の甘えたような声や仕草が「年上に恋をする童貞少年」ってところで

評価されてキャスティングされたのだろうけれど、

普段の時とカップルでいちゃついている時が平坦に地続き。メリハリがない。


いや…松山ケンイチは大好きです。

ラブシーンとかキュンっってしたんだけれどそれでもこの映画の主演俳優としては…さ。


この映画を観て「いい役者なんだ!」と初めて意識した忍成修吾。

いつも演技がわざとらしくて性格悪そうで嫌いだったのだけれど、

今回のこの役はすっごくいいですね!

最後の場面とか素晴らしい!さりげない!


フィッシュマンズ好きとしては音楽も懐かしくて嬉しかった。

就職で神戸に行ってしまった友人が帰省しているので、

久々に彼女(と彼女の友人)と夜遊びしました。


彼女との夜遊びといえば決まっていて、クラブヲタカラです。


ヲタカラについては後に記載するとして、クラブ。

私達は電気グルーヴを深く愛するという共通項があるゆえに、必然的にいくクラブもテクノ寄り。

私のオススメクラブに行きたい!というので、西麻布のYELLOWに行きました。


YELLOWはテクノ系だとかなりの老舗クラブ。

家が近い事もあって私はクラブっていうと大抵ここにいます。

WOMBやColorsも行くのですが、客層が良くて治安が良くて音も良くて…と、YELLOWは私にとっていい事尽くめ。

というわけで連れて行きました。


やっぱりYELLOW大正解。相変わらず平和。

ハウスだったけれど曲も良かったです。あがる。

客層はいつもより若かったし、うざいナンパも見かけたけれど(珍しい、っつーかライフ行け)、

みんなフレンドリーで優しいから好き。

6月で閉店してしまうのが本当に悲しい…。

6月からどこへ行けというのだろう。。。


しかし、時間は限られている。

新宿(曲数の多いカラオケの鉄人以外、我々は行かない)へ移動してカラオケへ。


ヲタカラです。

もうあんまり覚えていないけど、とりあえずニコ動オンパレード

ミクやエアーマン、ハルヒやアクエリオン、ぼくらの…。

友人に「恋スルVOC@LOID を取られたことに若干の悔しさを感じつつ(やっぱ名曲だよね…)

「みくみく」で対抗。ついでに何となく解雇解雇も口ずさむ。

っていうか…メルトとかミラコーペイントとか入れるべきだと思う!

もちろん電気グルーヴも歌うし、元々渋谷系が好きなのでオザケンやスーパーカー、

個々の趣味でキリンジ、クラムボン、くるり、MIA、真心、フィッシュマンズ…など!

なかなかこういうの共有できる人がいないから、彼女の存在には助かってしまう。

人の作りしものってやっぱり素晴らしいと思う。歌は文化の極みだと思う。

ちなみに今回はエヴァは歌いませんでした。


朝まで歌って帰宅。寝る。昼に起きる。

寝て休日を潰すのは好きじゃないので、竹橋の近代美術館へ。

「わたしいまめまいしたわ」展。タイトルのつけ方が秀逸です。


揺らぐ自己と他者、というようなテーマは、私もずっと気になっているもの。

写真作品を作ったりするのも私の趣味の1つなのですが、その主題でもあったりします。

まぁ…展覧会なんて結局テーマについてよりもひとつひとつの作品のウェイトが自分の中で大きくなってしまって、

最終的にはあんまり深く考えなかったり、ってことが往々にしてあるわけです。

今回も気になるテーマでありながら、その中の一個一個の作品に惹かれたり、感動したりしてたわけだけど。


今回感じたのは、自分がなぜ芸術がすきなのか、ってこと。

今回の展覧会の作品群からは、往々にして作者の葛藤が強く感じられた。

自分の存在。他者との関係。誰もがぶちあたる壁だからこそだと思う。

芸術は、極めて文化的な営みだ。

けれど、その基盤はもっと野性的な衝動だと思う。

例えば村上隆は、「怒りがなければ作品は作れない」というような事を言っていた。

それはすごく同意。何かを作るには、怒りや悲しみや苦しみとか、そんなネガティブなものが必要で、

(ポジティブなことだってきっとあると思うけれど)

それは「もっとこうしたい」「もっとこうであればいい」…そんな「欲望」というものに行きつくんだと思う。


今、欲望を露にするのはきっと良い事ではない、という流れが世の中にはあると思う。

でも、人には色んな欲望が渦巻いている。そんなに綺麗な生き物ではない。

芸術、特に現代芸術は、覆い隠された欲望に形を与えたものなんじゃないかな。

だからすごく素直で、痛々しくて、観るものに訴える力がある。

場合によっては自分の一部として融合できることだってある。

融合できた時の、切ないような気持ちよさ。快感。

それが私は好きなんだと思う。

書いてみたらすごく性的。笑

セックスとアートが結びつきやすいのはこういうところにもあるのかも。

と、テキトウに結んでみます。