試合中の事故で09年6月に亡くなったプロレスラー、三沢光晴さん(当時46歳)が生前に携帯サイトで公表していた日記形式のエッセーをまとめた「ドンマイ ドンマイッ!~プロレスラー三沢からのメッセージ」(ミシマ社、1575円)が7日、出版された。プロレスファンの精神科医、香山リカさん(49)が出版を企画。都内のホテルで同日夜、記者会見があり、香山さんは「今、何かの壁にぶつかっている人に三沢選手からの魂の励ましを受け取ってほしい」と話した。【遠山和彦】

 三沢さんは生前、主宰するプロレス団体「プロレスリング・ノア」の携帯サイトなどに日記形式でエッセーを掲載。このうち05年11月から09年1月までの中から85日分を選んでまとめた。

 「熱が下がらなくて咳(せき)が止まらなかったですが、何とかがんばって試合をしました」「どうせやらなきゃいけないなら中途半端よりも一生懸命やった方が良いよね」などけがを抱えながらリング生活を続けた三沢さんの前向きな日常が記されている。

 香山さんは生前の三沢さんと面識はなかったが、事故死のニュースをきっかけに三沢さんに興味を持って調べるうちに携帯サイトのエッセーの存在を知った。ドンマイ、ドンマイと読む人を力づける内容に感動し、出版を企画した。「三沢さんは亡くなったが、残されたエッセーが生きている私を感動させた。この感動を私だけのもので終わらせていけないと思った」

 会見には三沢さんのライバルで06年に腎臓がん手術を受けたプロレスラー、小橋建太さん(43)も同席し「三沢さんの偉業は色あせることはない。10代20代の若い人にこの本をぜひ読んでほしい」と呼びかけた。

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