しかし、そこは、飼い主も沼の主そ呼ばれるだけのことはある。
一瞬にして、キンカネの心中を察した。

飼い主は沼のなかで涙を流した。
涙は、沼の水にまぎれて見えない。
だが、沼の水位があがった。
沼のほとりにたたずむ、地蔵様。いつもは、土の中に上にいる。でも、いまは、膝まで水の中。
涙で沼の水がからくなった。

        =つづく=