現在、俺ガイルがフィーバー中。
1期9話を精神分析的に解釈したので考察を述べる。
この回では、由比ヶ浜と比企谷の相思相愛が明らかになり、所謂、恋愛モノへ展開すべき回であった。
しかし、さすが『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』である。
王道のラノベ的展開、一部読者の需要に向けて進まなかったのは、13巻で雪ノ下春乃が明かしたとされる(筆者はアニュミストかつ思想家なのでネタバレ記事は読むがライトノベルは通例読まない)『共依存』へ、第三者によるコントロールが行われたからである。
その第三者とは、無論。
雪ノ下春乃である。
花火大会、貴賓席。
春乃、比企谷、由比ヶ浜のシーンを思い出していただきたい。
最初の暗示、『もしデートだったんなら・・・雪乃ちゃんは、また選ばれないんだね』という春乃の一言。
たった一言で、春乃は、比企谷と由比ヶ浜に恋愛関係に発展させることへの罪悪感を2人に抱かせたのである。
男一人、女二人の奉仕部において、比企谷と由比ヶ浜が恋愛関係は、3人の中立性の崩壊を意味する。アニメの中で雪乃の世界は奉仕部(内)だけである。雪乃が学校生活(外)へ出ていくことができるのは、奉仕部の活動を介してのものであり、比企谷と由比ヶ浜を介してのみである。
そのため、中立性が崩れることは、内実ともに元の雪乃に戻ることであり、雪乃の孤立を意味する。
そして春乃は呟く。
『昔から変わらないなぁ。お揃いでおさがりで』と。
まだまだ雪乃は一人で立てないという第二の暗示をかけるのである。
『春乃さんは、ゆきのんのことが嫌いなんですか?』
由比ヶ浜は正直だ。
素直に思いを口にして、素直に春乃の意図が分からない、分かりたいと動く。
ここが難攻不落の比企谷を陥落させた“女の子の素敵な何か”だと思うがこれはまた別の話になるのでここでは述べない。
そして、春乃に雪乃が好きかと問われ、由比ヶ浜は正直に本当の雪乃を伝えるのだ。
これに春乃は『そう?それなら良かった』と答える。
この辺りから2人の会話に違和感がある。
あなたたちが2人だけでいい思いを、するのか。雪乃を見捨てるのかと
この関係性の崩壊を阻止せねばと動くのである。
春乃にとって雪乃は、“誰かの支えがなければ立てない子”なのである。ただし、それは往々にして裏を返せば、“立てない子の支えになることで存在意義を見出している”春乃自身の問題を示唆しているのだが、それは春乃の問題になるので深く触れない。
蓋をせざる負えなくなっていくのである。
続く