潤がわくわくしてるように感じる。
若干のプレッシャーを感じつつ
目の前の潤は美味しそうに
料理を口に運ぶ。
「翔さんの部屋に泊まれるなんて嬉しい。」
まさかそんなセリフが潤の口から
聞ける日がやってくるなんて。
潤の部屋に比べるとファミリー向けではないので狭くなるけれど、今週末から潤の兄弟たちが遊びに来る部屋で何か証跡を残してはいけないと思い潤をうちに誘った。
なので飯を食べ終わったら
俺の部屋に2人で帰る。
そしたら俺と潤は…。
潤の初体験をいい経験にしなければと
緊張して普段ならあり得ないが
俺はあまり料理が喉を通らなかった。
あの線香花火をした日から
潤は素直に俺に気持ちを伝えてくる。
「翔さんの声聞きたくて電話しちゃった。」
「翔さんに触れられたいな。」
「一緒にいたいな。」
俺はその度にこれは夢でも観てんじゃないかと思って相葉に相談する。
最初は「本当によかったね」
と涙ぐんでくれたけれど
「はいはい惚気んじゃないよ。」
と電話を切られた。
わくわく
ワクワク
そんな文字が潤の周りに見えるかのように潤は目をキラキラさせていた。
準備は万端だ。
下調べと下準備、それは得意分野だ。
だけど不測の事態にはめっぽう弱い。
その不測の事態を引き起こすのは
俺にとって潤しかいないのだ。
「お邪魔します。」
「適当に荷物その辺置いて。」
潤は狭い部屋をキョロキョロして
「翔さんが抱き締めてくれたときと同じ匂いがする。」
なんて無邪気に笑った。
うう。
なんだ、これはワザとなの?
狙ってんの?
いや、今さら狙わなくたって
俺は射抜かれてるんだから。
てことはこの可愛さはなんなんだ。
そんなことを考えていたら冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出すだけなのに手が止まって、飲み物以外入っていない冷蔵庫を開けたまま迷うはずないのにペットボトルを取りかねていた。
「翔さん、どうしたの?飲み物なかった?」
気付けば隣に潤がいて
冷蔵庫を一緒に覗き込んだ。
「これもらっていいの?」
「…うん。」
2本取り出して潤が冷蔵庫を閉めた。
「電気代勿体ないんだよ?冷蔵庫開けたままにしとくの。」
俺の心中なんて知る由もない潤は
ペットボトルを1本俺に手渡して
俺が受け取るとそのまま一歩近付いて
俺にチュッとキスした。
俺が目を丸くして潤を見ると
「ふふっ、外じゃ出来ないもんね。」
ちょっと照れ笑いして
潤がリビングへ戻っていった。
だからなんなんだ、この可愛さは。
手にしていたペットボトルを捻って
ミネラルウォーターをゴクゴクと
喉に流した。
「髪ちゃんと乾いてる?」
「うん。」
ベッドに横になって本を読んで待っていたら潤がベッドの端に腰かけた。
「……あれ?横になんないの?」
「…なんか緊張してきちゃった。」
今さら?
だからこれ、なんなの?
誰かもう潤は狙ってやってんだよ、
って言ってくれ。
ワザとだから俺がいないところでは
この可愛さを無意識に
振り撒くことはないんだと
安心させてくれ。
読んでいた本を横に置いて
俺も身体を起こした。
「大丈夫、俺も緊張してるから。」
後ろから抱き締める。
「ほんと?」
「俺も初めてだもん。責任重大だし。」
「どうなってもいいよ俺。」
「そんなわけにはいかない。」
「だって、どうなっても翔さんが責任取ってくれるんでしょ?」
振り返る潤はいたずらっ子のように
ヘヘッて肩を竦める。
俺は裾から手を入れて
服を捲りあげてその肩にキスをした。
潤をベッドの上にあげると
潤は俺の手を握って俺を見上げた。
「喜んで責任取らせてもらうよ。」
潤は瞳を閉じた。
ひぃとみぃを閉じてぇ〜♪
タハっ!
