「翔さん、大丈夫?」
身体がぐったりした俺を
潤包んでくれていた。
「…ごめん、重かったな。」
体を起こすのに腕を突っ張ろうとしたら潤の腕に力が入ってぎゅっうっと俺を抱きしめた。
「平気。」
首を小さく横に振る。
「俺ね翔さんといる時間が穏やかで優しくて。すごく心地よくて。」
潤の胸の上で潤の柔らかな声を
目を閉じて耳に入れる。
「それは本望です。」
「でもね…、」
不穏な逆説語に
閉じていた目を開けた。
「ちょっと物足りなくて。だけど目の前の翔さんがニコニコ俺の話を聞いてくれるから、それがなんなのかわからないけど、このままずっと翔さんと過ごしていくのかなぁって思ってた。」
「俺は単純に潤と過ごせるだけで、あの海の家のことからすると前進してるなぁって思ってたからね。」
「二宮が、」
聞き捨てならない名前に顔を上げて
目が合うと潤は苦笑する。
「二宮が俺にぶつかってくる感じっていうのかな、そういうのを俺は二宮じゃなくて翔さんに求めてて。でも翔さんは俺が二宮の話をしても穏やかに話を聞いてくれて、それが物足りないんだって気付いたの。」
「まぁ俺も俺なりに二宮のことは焦る気持ちもあったし、もどかしさもなくはなくて。ただ潤がカズに抱いてた気持ちを受け止められるのが二宮なら俺がそれを邪魔したくないなとは思ってたかな。」
「翔さん、…ずっと待っててくれてありがとね。」
「俺はこういうやり方しか出来ないからさ。」
「うん、それはよく分かってるし、待ってくれてたから自分でちゃんと翔さんへの気持ちに気付けたんだと思う。」
「結果オーライってことでよかったかな。」
そう思おう。
目の前の潤が柔らかくニッコリと
微笑むから。
「…翔さん大好き。俺、幸せ。」
ああ。
これが現実だなんて。
本当にこんな日が来るなんて。
潤の思う幸せに俺がいるなんて。
俺が思う幸せと潤の思う幸せが
同じだなんて。
「俺も。」
「ん?それって俺も大好きってこと?俺も幸せってこと?」
潤の質問は俺の答えをわかってるのに
甘えている質問だってわかんかだよ。
「潤のこと大好きだし、めちゃめちゃ幸せってこと。」
ふふふって
案の定喜ぶ潤の笑い声が聞こえた。
身体を起こして潤にキスして
隣に仰向けに転がった。
「翔さん、…俺シャワー浴びて来ていい?」
「あ、俺も行く?」
「え?」
「俺がヌルヌルにしたから。」
「!!」
潤がボッと顔を赤くする。
「ぬるぬるって!!」
「散々喘いでおいて、そこ恥ずかしがるとこなの?」
「わー!!!わざわざ口に出して言わなくていいでしょ!そこ!」
あーやっぱり潤は俺の想定内に
おさまることがない。
「ハハッ!ごめんごめん。恥ずかしいな。うんうん。」
「からかってる!!」
怒って寝室を出て行く潤に
慌ててついて行く。
けれど潤は怒ってないんだ。
ついて行く俺を拒まないんだから。
シャワーを2人で浴びてめちゃめちゃ抵抗されたけど潤のお尻や中を洗ってやった。
「こんな恥ずかしいことされるなんて。」
いやいや、もっと恥ずかしいことしてたよ?
そんなこと言ったら
次に影響しそうで
「恥ずかしいな。でも潤の体を大事にしたいから。」
と言ったら潤は静かになって
頬を染めた。
可愛い潤。
色っぽい潤。
きっと俺しか見られない潤がここにいて、でもきっとカズしか見たことない潤もいっぱいいるんだろうな、なんて無駄に頭で考えてしまって複雑になる。
抱きしめて頭を撫でると
すぐに眠ってしまった潤を見ていると
そんなことどうでもよくなって
ただ俺なりに潤を大事にしていこう
って思える。
その想いを眠る潤に静かにキスをして
ひとり誓った。
なんだかzeroを見てたら(あモチロン録画です。)本当にカッコいいいと思ってきゅうんとしてしまった。
どうした私。そんなあらためてきゅんきゅんするなんて。
