「空腹の時においしそうな匂いがしてくるとゴックンと唾を飲み込む」「梅干しの写真を見ると口の中に唾液が溢れてくる」。今回は、唾液についてご紹介します。
唾液はどこから出る?
唾液は口の中にある3つの「唾液腺」から湧き出て、常に口の中を潤しています。3つの唾液線とは、耳の下にある「耳下腺」、顎の下の「顎下腺」、舌の下にある「舌下腺」です。
さらに口中の粘膜の下にある口腔粘膜には、数百個もの小唾液線がありそこからも唾液が分泌されています。健康な成人で1日1~1.5リットル分泌されるといわれています。
唾液は何からつくられる?
唾液は血液からつくられます。血液がそのまま唾液となるわけではありませんが、体内を巡る血液と同じ情報を持っています。コロナウイルス感染検査キットの中にも唾液を使うものがあります。
唾液にはどんな働きがある?
唾液には口の中や、体が正常な機能を発揮するために必要な働きがあります。もし唾液が出なくなると、口の中が乾燥して舌が動かなくなり、虫歯も増えてくるでしょう。口臭がひどくなり、次第に食事も摂れなくなります。ひとつずつ唾液の働きを見てみましょう。
1.消化作用:食べ物の消化を助け、胃の負担を軽減します
唾液に含まれるアミラーゼが食べ物の消化を助けます。
2.溶解作用:味物質を溶解して味覚を促進させる
食べ物の「甘い」「すっぱい」「しょっぱい」などの味覚の刺激を溶かし込んで、脳に確認させます。この働きのおかげで私たちは食べ物のおいしさを楽しむことができます。
3.洗浄作用:食べ物のかすを洗い流す
唾液には、常に口のなかをきれいにする働きがあります。また口臭消去や消毒の役割もあります。
4.抗菌作用:病原微生物などに抵抗する
唾液には、殺菌作用のある成分も含まれています。
5.pH緩衝作用:pHを一定に保つ
唾液にはpHを一定に保つ働きがあり、口腔内の細菌の繁殖を抑える働きがあります。
6.保護作用:歯の表面に皮膜をつくる
唾液は、歯の表面に皮膜をつくるので虫歯を予防する働きがあります。
7.円滑作用:発音や会話をスムーズにする
言葉を発する時に、舌や歯、口腔粘膜を微妙にコントロールして潤滑油のような働きをします。
唾液をたくさん出すには?
唾液をたくさん出すためには、とにかく「噛む」ことが大切です。何度も噛んで唾液線を刺激しましょう。食事の時はもちろん、ガムを噛むのも効果的です。
また、ストレスをためると、唾液の質が低下しますので、入浴、運動を効果的に取り入れて、ストレスを解消するように心がけましょう。
唾液と上手に付き合って、健康的な毎日を過ごしましょう!
※ ハウスダイレクト 活きいき便り 2023 VOL.123 冬号
の掲載記事から引用しました。参考になれば幸いです
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