手軽なウォーキングは、体力に自信のない方や運動に不慣れな初心者におすすめの有酸素運動です。正しいウォーキングのやり方と効果のでるコツを知り、無理なく楽しみましょう。
ウォーキングの効果
誰でも手軽に始められるウォーキングには、様々な効果があります。全身の筋肉を使うため、ダイエットだけでなく生活習慣病などの対策としても有効です。また、ウォーキングをしているとセロトニン(幸せホルモン)が分泌され、ストレス軽減効果も見込めます。血流促進や代謝向上によるむくみの解消も期待でき、普段の生活に取り入れやすい有酸素運動だといえます。
正しいウォーキングのやり方
ウォーキングをする際は、正しいフォームと呼吸を意識することが大切です。とくに姿勢が崩れていると、ウォーキングの効果を十分に得られないだけでなく、足や腰を痛める原因にもなってしまいます。
1. 姿勢
ウォーキングをするときの姿勢は、頭が上に引っ張られているイメージで背筋を伸ばすのがポイントです。やや胸を張るように意識するといいでしょう。肩に力を入れず、腰が反らないように注意してください。顎を軽く引き、視線は遠くを見るように意識します。
2. 腕の振り方
ウォーキングしているときは、軽く握りこぶしを作り、両肘を約90度に曲げ、しっかり前後に振るようにしましょう。このとき、腕を後ろに大きく引くイメージで振るのがコツです。肩甲骨がよく動くので、背中や肩周りの筋肉を刺激でき、ウォーキングの効果を高められます。
3. 足の運び方
ウォーキングでは、かかとから着地し、足裏全体をつけて、足の指をしっかり使って踏み出すのが基本です。足を着地する際は、膝を伸ばした状態を意識しましょう。膝が曲がったまま着地をしてしまうと、膝を痛める原因になってしまいます。また、足を踏み出すときは、内股やガニ股にならないよう、足先をまっすぐ前に向けるように意識しましょう。
4. 歩幅と歩くスピード
ウォーキングでは、普段より大股気味に歩くことで運動効果を高めることができます。足をしっかり蹴り出し、いつもよりやや早めに歩くことを意識しましょう。自然と大股になるので、運動効果を高めることができます。
5. 腹式呼吸
ウォーキングをしているときは、有酸素運動の効果を高めるため、腹式呼吸心がけましょう。鼻からしっかりと息を吸い込み、口からゆっくりと息を吐き出すように意識します。このとき、息をしっかり吐き切るのがポイントです。深く呼吸できるようになり、自然と腹式呼吸になります。心肺機能も上がり、全身に酸素を送り込むことができます。
ウォーキングの運動効果を高めるポイント
ウォーキング前後のストレッチ
運動前のストレッチは、関節の可動域を確保するために大切です。この時、一部に付き30秒以下に抑えることがポイントです。60秒以上のストレッチになると、運動パフォーマンスに影響がでるとされています。
ウォーキング後のストレッチは、緊張した筋肉をほぐし、疲労回復をサポートしてくれます。最も使う足は重点的に行いましょう。
歩く速度
脂肪燃焼効果は歩く速度が上がるとアップします。ウォーキングする際は、少し速足で汗ばむくらいのスピードがおすすめです。普段の歩くスピードを基準に、ご自分に合った速度でウォーキングをしてください。自分の体力やその日の体調に合わせて調整しましょう。
歩く時間と距離
有酸素運動で脂肪燃焼され始めるまでには20分以上かかるといわれています。ダイエット目的でウォーキングをする場合、最低20分以上歩くようにしましょう。可能であれば30分~1時間程度行うのが効果的です。距離にすると、1日約5km~10kmになります。
歩く時間帯・タイミング
ウォーキングをするなら午前中がおすすめです。朝に運動することで、その日1日の代謝を上げる効果があるとされています。さらに、ダイエット目的なら、朝食前に行うのがいいとされています。余分なエネルギーがない状態で運動できるので、効率よく脂肪を燃焼できます。食前が難しい方は、食後30~1時間くらいもおすすめです。摂取した糖質をエネルギーとしてすぐ使えるので、脂肪が付きにくくなります。
ウォーキングシューズの選び方
ウォーキングする際はシューズ選びも大切です。歩きやすさはもちろん、足への負担を減らすことで、膝や腰などの故障を防ぐこともできます。店頭で購入する際は、必ず試着するようにしましょう。その際は、下記の点に注意して、サイズを選んでみてください。
足の甲
足の甲が圧迫されていないかをチェック。きつすぎると、足の動きが悪くなります。また、幅も確認しておきましょう。きつい場合は、4E設計などゆったりしたものを選ぶのがおすすめです。
指の屈曲部分の柔軟性
蹴り出すときの足指の曲がる位置と靴の曲がる位置があっているかをチェック。位置がズレていると、足を痛める原因になります。
つま先の空間
つま先が靴にあたっている、もしくは指が曲がった状態になってしまうシューズはサイズがあっていません。つま先に約1cm余裕があるものを選びましょう。
くるぶしの高さ
くるぶしが履き口に当たっていないかチェックしましょう。当たっていると、擦れてかなり痛いです。どうしても高さが合わない場合は、インソールを入れて調整してみましょう。
かかとのフィット感
かかとをつけたときに、靴のラインとかかとフィット感をチェックしておきましょう。足抜けしないかも合わせて確認してください。
アーチライン
土踏まずの個所が足にフィットしているかチェック。アーチ部分がやや触れるかくらいの状態がおすすめです。
正しいウォーキングのやり方をマスターして楽しく続けよう
ウォーキングは老若男女問わず手軽に取り組めるおすすめの運動です。続けることで、脂肪燃焼によるダイエット効果や病気の改善・予防効果などが期待できます。ぜひ、正しいやり方でウォーキングの効果を高めてください。また、ウォーキングをする際は、ぜひウォーキングシューズを使用してください。歩きやすいだけでなく、足への負担を軽減し、ケガのリスクも抑えてくれます。
【監修】幕張新都心店 常駐トレーナー
長谷川 亮(はせがわ とおる)
・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
※ WEBマガジン
の掲載記事から引用しました。参考になれば幸いです。