認知症の予防になる食べ物
認知症の予防には食生活の改善が欠かせません。
そこで下記からは認知症の予防になる食べ物を紹介します。
ただし、下記のもののみを食べれば良いというわけではありません。あくまでもバランスを踏まえた上で、日々の食生活に取り入れていきましょう。
野菜・果物
野菜や果物に含まれているビタミンB群、C、E、βカロチンには、動脈硬化やアルツハイマーの原因物質の増加を抑制する働きがあります。
また、緑色の葉野菜や色鮮やかな果物などには抗酸化物質が豊富に含まれており、認知症のリスク低下に繋がります。
魚
サバ・イワシ・サンマなどの青魚には、脳の活性化が期待されるDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が多く含まれています。
オメガ3脂肪酸は脳の機能を高めるため、認知症の予防に繋がります。
毎日肉の多い食事を摂っている方は、週に1回は青魚を食べるなど、健康に配慮した食生活に切り替えましょう。
大豆食品
納豆や豆腐、味噌など大豆製品には血中コレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあるため、生活習慣病の予防に効果的です。
生活習慣病のリスクが下がれば、認知症の予防にも効果を期待できます。特に納豆にはナットウキナーゼが含まれており、認知症の原因とされるアミロイドβの蓄積を抑制できます。
ほかにも血栓を防ぐ効果があるため、脳梗塞を防ぐことも可能です。
認知症予防のために生活習慣を見直そう
認知症の予防のためには、毎日の生活習慣の改善が大切です。
特に40代以降の方は健康診断を定期的に受け、医師の指導のもと日々の食生活や運動習慣・睡眠を見直し、早い段階から認知症の予防に努めておくことが大切です。
知的行動・趣味を始める
知的活動を行うことによって、前頭葉が活性化され、脳が実現するように働き(モチベーションが上がり)、認知機能の予防につながります。
知的活動の代表的なものとしては下記が挙げられます。
- 囲碁・将棋
- パズル
- ゲーム
- 音楽(楽器演奏など)
- 学習
- 絵画
また、知的行動習慣に関連して、趣味を見つけることも認知症の予防のために有効であるとされています。
実際に、国立がん研究センターなどが行った研究では、趣味を持つことが認知症リスクを低下させる可能性が示され、特に65歳以上の趣味がたくさんある人では認知症リスクが32%減少したという結果が出ています。
なお、千葉大学による「認知症予防に効果的な趣味は?」の研究結果によると、認知症予防に効果が期待される趣味は下記であることが発表されました。
◼︎男女共通でおすすめの趣味
グラウンド・ゴルフ、旅行
◼︎男性におすすめの趣味
ゴルフ、パソコン、釣り、写真撮影
◼︎女性におすすめの趣味
手工芸、ガーデニング・庭いじり
手軽に始めやすいものもあるため、是非無理のない範囲で始めてみてはいかがでしょうか?
睡眠習慣の改善
認知症の予防には、十分な睡眠が必要です。睡眠中に脳の毒素を洗い流し、脳細胞や認知機能の維持にもつながります。
個人差はあるものの、認知症予防に効果的な睡眠時間は、毎日約7~8時間が最適と言われています。
ただし、単に寝れば良いというわけではありません。睡眠の質を意識することも大切です。質の良い睡眠のポイントは、下記の通りです。
- 寝室の温度と湿度を適切に保つ
- 身体に合う寝具を選ぶ
- 寝る前のスマートフォンの使用やテレビの視聴は控える
昼寝も認知症予防に効果があるとされていますが、夜の睡眠に影響が出ない範囲(30分以内)に治めておくのがポイントです。
目や耳の機能維持
「食習慣の改善」において、食事時によく噛むことを意識することをお伝えしました。関連して、目や耳の機能の維持も重要になります。
外界から入ってくる情報をきちんと取り入れられるようにしておくことは、認知機能の維持に欠かせません。
例えば、
耳が聞こえづらくなる
→コミュニケーションが取りづらくなる
→会話を控えてしまう
このような状態が続くと、外界からの刺激が減ってしまうため、認知機能の低下につながってしまいます。
視力・聴力検査を実施した上で、自身の視力に合った眼鏡を新調する、耳が聞こえづらくなったと感じた場合には補聴器を装着することも考慮するなど、目や耳の機能維持に努めましょう。
監修 丹沢病院 関口院長
※ 2024年6月4日 医療法人 丹沢病院
のHP掲載記事から引用しました。参考になれば幸いです。