初心者と思われる方なんかでも、「ディープリムを借りてみたら全然違う、速度が乗ると伸びを感じる」なんていうインプレを幾らでも目にすることができます。なのに、自分にはよく分かりません。データを突き合わせても、額面どおりの結果が出てきません。その辺りを踏まえ、あくまで自分の実走データからリムハイト毎の適性を予想してみました。
一般に云われる基本的認識は以下のとおり。
●深いほど空気抵抗が低減できる
1.35mm位までは大した効果が無いが、50mmになると
誰にでも分かるほど違うと云われる
2.概ね35km/h以上ではっきり効果が現れると云われる
3.長距離が楽になると云われる
4.坂には向かないと云われる
練習用のR500を基準とします。
まずは1番。恥ずかしながら、私は体感できるほどの高速域での伸びなんて感じたことがありません。しかし、風洞で機材選定してまで結果を必要とする競技で使用される限り、メリットは確実にあると考えて良いでしょう。ただ、他の要素に対してひと桁少ない効果なのだと思います。40km/h前後で巡行する際の差で表現するなら、0.2km/hプラスとか。こんな数字でも、競技ではじわじわ差が開いてしまう恐るべきアドバンテージになる筈です。
2番目。これも自分には全然体感できません。自分の走力なんかを考慮しながら、過去3年分のデータを贔屓目に見ても、「多少速いかも」という程度です。体調が良ければR500でも充分速いです(w。
例えば40km/hを42km/hに上げようとする場合・・・何だっけ、必要なエネルギー量は3乗でしたかね、約15.7%増になります。自分は細身なので250Wで40km/h出せるとして・・・39.25W相当(!)。大柄な方はこんなもんじゃ済みません。一方、ホイール替えてセーブできるエネルギーはせいぜい15Wとかでしょう。多めに見積っても速度比では+2%程となり40.8km/h辺り。2%の効率といえば、(アウター3速なんかの際の)チェーンの斜め掛けによるサイドフォース損失以下です。ホイールを変えることで、はっきり走りに差を感じられる人って凄いと思います。
多くの方が感じているのって、何か別の要件じゃないですかね。慣性によるトルク谷のスムージング効果とか。
さて3番目は・・・2番目の評価を見る限り、これは奇跡的な条件が揃わない限り無いでしょう。一般道では、ストップ&ゴーと細かな起伏で、エネルギー収支はケタ違いの大赤字になります。
4番目は明白ですね。論点は重量であり、リムハイトは関係ありません。鍛錬やハッタリで履くなら、激坂で使っても何の問題も無いです。
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という訳で、リムハイト毎の適性予想を修正しました。軽~重のイメージどおり、前回とグラフの色を入れ替えています。最高速度については実走データが興味深いことになったため、項目を足しました。あくまで適性のイメージで、各項目に単位はありません。
以前のグラフより、ホイールの空気抵抗である「リム空力」と「スピン抵抗」の数値が詰まっています。エネルギー量にすると、実際はもっと詰まってくると思います。加速と登坂は数字どおり。特筆すべきは最高速度で、38mmが最も優れているという実走結果が得られました。「重量増加によるマイナス要素が、空力改善のメリットを相殺しない絶妙な高さ」ということでしょうかね。各要素のなかで、軽量化による恩恵は空力に対し桁違いに大きく、汎用では最優先なことだけはハッキリしました。
充分過ぎるパワーがある人は、加速や登坂が詰まったグラフになることが予想されます。自分の場合、トラック以外でスーパーディープを活かすのは無理という潔い結果でございました。