気管切開してからもうすぐ8ヶ月が経ちます。



正直いうと、なったんの声が聞けなくなるのが寂しくて、気切の手術をする当日の朝まで泣いていた私。



でも、気切してから呼吸が本当に楽そうになって(感染やカニューレの深さなどで危ないことにもなりましたが)、今は気切して本当に良かったと心から思っていますウインク

きっと気切していなかったら、更に何度も窒息を経験し、今ごろは脳にもっと強いダメージを受けていたかもしれないし、命すら無かった可能性も大いにあるから。



いまのなったんは気切してるし入院もしているから、一見すると「病気の子」と見られがちなんだけど、

とっても笑顔でとっても元気で、肺炎になってる父ちゃん母ちゃんより、しょっちゅう溶連菌になったり気管支炎になったり熱だしてばかりの姉ちゃんたちよりも、確実になったんが家族で一番元気だと思います滝汗




最近は、感情表現が更に進化していて、食事の時の気に入らない食べ物だったり、おもちゃで遊びたいのに私に「抱っこする?」と聞かれた時なんかに、首をブンブン横に振って、「イヤイヤ!」をしたり、他のところにいる看護師さんや、隣のベッドのお母さんに向かって、「チッチッチッチッ」と舌打ちして自分に注目してもらおうとしたりニヤニヤ

病院育ちだからか誰にでもニコニコだったのに、人見知りして泣くことも増えてきた笑い泣き



運動発達も摂食の面もだけど、精神的にも急成長しているなぁとこのごろ感じます。




ある朝、耳鼻科の先生の回診で、「なったん、喋れたら良いね」という話になったらしい。
こんなに感情が豊かになってきたから、声を出させてあげたいと。




この病院に転院してきてすぐの頃、耳鼻科の先生と「スピーチカニューレ」の話をちょっとしたんだけど、一人一人気管の角度などが違うので、空気を声帯側に逃がす穴の位置が気管軸とずれると、穴に食い込む形で肉芽が発生してしまう場合もあり、カニューレ交換しようとしたら抜けないとか、それで大出血してしまったりとかで、この耳鼻科の先生の経験例ではスピーチカニューレでうまくいった例はほとんどないらしく、スピーチカニューレはあまり使いたくない、

それよりも体が成長して気管が広くなってきても、カニューレの太さは変えないで、隙間からもれる空気で発声した方がリスクがなくて余程良い(気管が広くならないと出来ないので、声が出せるようになるまでは時間がかかるのが難点だけど)

と言っていた。

実際に隣の病棟に気切してて普通のカニューレなのにすごい喋ってる3歳の男の子がいます流れ星



でも!
考えてみればなったんが使っているのは、なったんの気管に合わせて作ってもらった特注カニューレ!
どうせ特注なんだから、なったんの気管軸に合わせて穴を開けてもらえば特注のスピーチカニューレできるじゃん!!



と耳鼻科医に話を持ちかけられて、私も、なったんに合った位置で穴を空けられるなら肉芽のリスクも少ないだろうし、それで声が聞けるなら嬉しいデレデレ



と言って、スピーチカニューレ計画始動キラキラ




その二日後、面会に行くと検査着を着ていたなったん。

看護師さんに聞くと、
朝一で耳鼻科の先生が来て、急に「ちょっとCT行ってくるわ」と言って先生自らなったんを抱っこして一人でCT室へ連れ去ったらしい(笑)

普通CT取りに行くってなると、ストレッチャーに乗せて、モニターつけて、アンビューもって、ボンベ持って、なのに

なにも持たずに酸素もつけずに(笑)




基本、いまの状態ならカニューレがズレなければ急変することはないし、酸素もなくてもサチュレーションは95%くらい取れ、「何かあったときのための底上げ」のために0,5リットル流しておいているようなものなので、なったんの状態を良く分かっている耳鼻科の先生なら全然大丈夫なんですが、

先生が抱っこでなったんを連れていったというのが、その図を想像したらなんだか面白い(笑)




それでCTでカニューレのどこに穴を空けたら良いかを見たかったんだけど…

気切孔の上側のフチに沿って肉芽がぺろんとあって、カニューレの上に乗っかっている状態。
ちょうど穴を空けたい部分なので、穴を空けたとしても肉芽がふたをしてしまい、意味無しチーン

肉芽自体は切除できるんだけど、また新たな肉芽を作ってしまったりする可能性もあり、今はいじらない方がいい。

どっちにしろ気切を閉じるときには絶対に切除しなきゃいけないモノだけど、それか、もう少し経ってもっと声を出すことの必要性が強くなったときに改めてスピーチカニューレを検討してその時に切除するか、

その時になってみないと分からないけど、とりあえず今は安定最優先なので、いじるときは今じゃない注意



ということになり、スピーチカニューレの話は今はなくなりました~タラー



でも、今回のCTで分かったことが2つ。



一つ目は、カニューレの深さは絶妙な位置にあり、管理が上手くいっているということ。



二つ目は、気管が少し広くなっているということ!!


4ヵ月前に撮ったCTでは、気管壁にキツキツぴったりフィットしていたカニューレが、今回のCTではカニューレと気管壁の間に少し隙間が見えました笑い泣きキラキラ

カニューレを外した状態のは今回は撮っていないので、気管軟骨が脆くて気管が潰れて閉塞してしまう「気管軟化」の状態は今回は分からなかったけど

ゆっくりながらも確実に成長してくれている気管、ありがとう!!



思い返せば、最近は声を出すことが増えていた。
わずかな量の空気しか声帯を通らないので、普通の私達のような声とは違うけど、

カニューレと気管壁の隙間が広くなってきていたことで上にもれる空気の量も少しだけ増えて、自分でも「なんか少しだけ声が出せてるかも!?キラキラ」って思っていたのかな~デレデレ




スピーチカニューレ計画は失敗に終わったけど、嬉しい事実が判明したので良かったです拍手