少し前、熊本現代美術館で開催中の
「ジブリの立体建造物展」に行ってきました。
「ジブリアニメに登場する建物」に特化した展覧会。
ジブリアニメ、夫はいくつか好きな作品がある。
私はテレビで2、3作品?くらい観たくらいで、
よくわからない。
「行ってもいいよ」くらいのテンションで出かけたのですが、
すごーく面白かったです。
展示してあるのは、アニメのイラスト、セル画?っていうのかな、
そういう絵が中心ですが、
下絵から完成までを追ってくれているので、制作過程がよくわかる。
そして、単なるアニメの展覧会と違うのは、
アニメに登場する建物の間取りや設計図が多く展示されているということです。
リーフレットの文章を少し抜粋。
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(ジブリの)作品中にはドラマが起こる舞台として、
たくさんの建造物が登場します。
本展覧会では、作品に登場する建造物の、
背景画や美術ボード、美術設定といった制作資料を公開。
代表的な建造物を立体で表現し、その設計の源に触れます。
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ということらしい。
実際、会場に設置された立体建造物は迫力がありましたが、
私が心を動かされたのは、鉛筆の跡が残る手書き画の数々。
購入した公式本から少し紹介。
こちらは、「となりのトトロ」の古いおうちの台所。
そして、その横には、この台所建築に関するポイントが書かれています。
「昭和初期の台所の特徴。
土間で、ポンプ式の井戸とかまどがあって、
板を渡した上で炊事をする」
うんうん、おばあちゃんち、そうだった!
「洗い場のタイルは水に強いので浴室にも使われたが、
大正から昭和初期までは高級品。
戦後は一般家庭でも使われた」
そうなんだー!
と、身近な住まいに関する知識も得られて、
とっても面白い。
他にもね、
これはマーニーの家の壁の様式について。
かぐや姫の住まいの造り。
建物の様式と、その時代の価値観との関わり。
建築のことだけでなく、
時代背景、地域性、文化など、百科事典的な説明が満載で興味深い。
制作のこぼれ話もあり、
これを読むだけでも面白い。
これらの説明は、公式本の中だけでなく、
実際の展示の横にも書かれていました。
広い会場。
各作品ごとにコーナーがあって、たっぷりと見ごたえがありました。
オレンジのところには、油屋の巨大な模型が。
一番の迫力です。
黄色いところ、「見えない手仕事」コーナーには、
日本建築で使われる木材や、ガラスなどの材料、
大工さんが使うカンナや鋸などの道具が展示されていて、
建築好きとしては、これもとっても面白かった。
そしてこれは、アルムの山小屋の間取りですよー!
(公式本より)
おんじ~~~!!!
ゼーゼマン家も。
子どものアニメだからって、手を抜いてない、それに感動しちゃう。
今の時代だったら当たり前かもしれないけど、
40年以上も前だもんね。
その頃から、見えない細部まできちんと設定して、
登場人物にも場面にもリアリティを持たせる作品づくり。
すごいなー、と思いました。
真っ白い紙を前に、ペンを持ち、その先から様々な風景、建物を生み出す作業。
まさに何もないところから、新しい世界がうまれる。
荒唐無稽な世界だけど、
それだからこそ、細部を丁寧に浮かび上がらせて。
だから受け手は、すんなりとその世界に入れるんだろうな。
「世界のミヤザキ」のこと、私はよく知らなけど、
小さな男の子のように無邪気で、好きなことに集中できて、
なにより、とても誠実な人なんだろうな、と感じました。
ちょっと好きになりました。
話は飛びますが、
深夜ドラマで「侠飯(おとこめし)」っていうのがあってさ、
私は面白く観ているの。
生瀬勝久さん演じるヤクザの組長がなぜか超料理上手でね、
その際の料理のうんちくが面白くて。
最後に人生の格言的なもので〆る。
その中のセリフに、
「面倒なことをやらずに済ませる奴に満足な人生なんてない」
っていうのがあって、私は深く感銘をうけたのだけど、
ちょっとそれを思い出しました。
(確か、チャーハンを作った時のセリフ)
小さいことにも手を抜かず、コツコツと。
「大丈夫でしょ」と横着せず、傲慢にならず。
それが誠実さかなー、と。
「満足」は自分の心が決めること。
自分の心にウソをつかずにすむよう、
誠実に暮らしたい、暮らそう、と思いました。
なんか、まわりくどく色々書きましたが、
とっても面白い展覧会でした!
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帰りは、デパートのレストラン街でお食事。
(上の2枚は同じ場所。
レンズを変えたばかりの時期で、面白くて、ホワイトバランスを変えて色々撮った)
鼎泰豊で、小籠包と海老チャーハン。
楽しい一日でした。
ジブリ初心者が、初めてまともにジブリの世界に触れて、
興奮気味に今更なこと書いてるブログになっちゃったような・・・。
トンチンカンなこと書いてたらすみませーん!
この展覧会、熊本では、1月9日まで開催とのことです