Yoiyoiです。

今日はクリスマス近いのでこんな話を

 

ベンチャーズというアーティストがいます。

彼らは1959年から活動し、今でも本国アメリカで活動中。しかし、オリジナルメンバーはもう皆亡くなっています。

 

そんなベンチャーズですが、1965年11月にクリスマスアルバムを出します。

 

他のアーティストがやっているような、ただクリスマスソングをやっているだけではなく、各曲に所々ベンチャーズのヒットソングをリフで入れたりして工夫しています。

 

その工夫の仕方が絶妙なんです。

 

マライア・キャリーや達郎のクリスマスソングもいいですが、ベンチャーズも一聴の価値ありです。

 

特に「楽しい橇滑り」

メルテイラー全盛期なので非常にパワフル。

2番目入る前のスネアの16分の疾走感は半端じゃない。一生真似出来ない芸当。

 

「スノーフレークス」では、ノーキーがトレモロ機能(恐らくアンプに搭載されているエフェクター)を使って演奏していますが、サビの和音の使い方がまた神がかり的。

トレモロ効果もあり、涙が出てきます。

 

「ジングルベル」は、まさかのホワッドアイセイのリフをふんだんに使っています。

メロではEメジャー、サビではAメジャーという破天荒な転調をしていますが、その流れはあくまで自然。

ボブのドライブしまくるベースも聴きどころ。

 

こんな感じで、12曲収録されています。

 

 

ここで感じたことなんですが、メルテイラーのドラムの音に違和感を感じました。

 

そう。バスドラの音に。

 

彼は生涯通じてバスドラは20インチを使用していました。

 

22インチは、他バンドのセッションでドラムセットを共用した時、1966年、1986年あたりに使ったくらいです。1985年には24インチを使ったこともありますが、ノルウェーだかスウェーデンのライブで試験的に使った程度でやめています。

 

何故20インチかというと、彼は叩く力が半端じゃなかったんです。

22インチを使うと、ビーターが打面真ん中にかなり当たるため、非常に音がでかくなります。

 

彼の力で22インチを叩くと、爆音なるわけです。

ましてや24インチなんていったら打面ど真ん中に当たりますから、さらに爆音になるわけです。

 

全体のバランスを考えた際20インチがちょうど良かったと思われます。

 

で、クリスマスアルバムでは、バスドラの音が明らかに20インチの音じゃないんですよ。

1966年のライブ・アルバムでは、リンゴ・スターが使ったのと同じオイスターカラーのラディックセットを使用してます。この時バスドラは22インチ。

バシバシ引っぱたいて叩きまくってますが、バスドラの音がドンドンではなく、ゴンゴン、バンバン鳴ってます。

フルパワーで踏まないと鳴らない音です。

 

同じ音なんですよ。

ゴンゴン鳴ってるんですよ。クリスマスアルバムで。シュールだよ笑

 

恐らく、1966年と同じラディックのセットをレコーディングで使ってるんでしょう。

 

すんごい音です。

 

次のアルバム、バットマンとかになると、バスドラの音は落ち着いてきますので、20インチに戻したことがわかります。

 

メルテイラーが、ボンゾと同じ26インチのキットを叩いたら、恐らくとんでもない音になったのは間違いないでしょう。

晩年に使っていたステンレスシェルのキットでも、鳴らしきれたと思います。

 

では

 

終わります。