※この記事は能登半島地震より前の情報になります
2023/11/25(土)14:00 輪島市街
昨秋の2泊3日旅行、2日目は能登半島の輪島市を訪れています。
前回は昼食に香箱ガニたっぷりの海鮮丼をいただき、旬の味を満喫しました。
食後に市街地をぶらぶら歩いていると、黒い長屋が集まる一角を発見。
中を覗いてみると、そこは輪島工房長屋と呼ばれるおしゃれな輪島塗の工房でした。
並べられたのは凄い...宝石のように美しい漆器たちです。
施設は観光案内や輪島塗の情報提供も兼ねており、工房見学や制作体験、漆芸作品のギャラリーといった観光客が輪島塗と気軽に触れ合える場となっています。
写真撮影も気軽にオッケーしてもらえました。
続いては市内を走る国道を川沿いまで歩き、輪島塗会館を訪れます。
1階が輪島塗のショップとなっており、お土産にお箸を考えましたがやはりお高いものですね。
そして、2階が博物館となっています。
輪島塗の特徴のひとつが分業で、木地から塗りそして加飾とそれぞれの専門家が技を発揮することで、品質管理と生産性向上を目指しています。
とくに塗りは、ここだけで130前後の工程があるんだとか。
あと加飾で有名なのが沈金、細かい棒状のノミで漆器の表面に文様を彫り、溝に金箔や金粉を入れて繊細な装飾を施す技法です。
中国から伝わった技法ですが、輪島塗で彫りの手法が多様化したとのこと。
たくさんの分業の専門家を束ねるのが、塗師屋と呼ばれる文化教養の高いプロデューサー。
塗師屋たちが競い合うことで、輪島では輪島塗に留まらないものづくりの独自文化が構築されたと紹介されていました。
輪島市街から路線バスで海沿いの道を走ることしばし、奥能登を代表する観光スポット「白米千枚田」に到着。
海に面した約4ヘクタールの斜面に、1,004枚もの小さな田が連なる棚田は世界農業遺産に認定されています。
あぜに点在する白い器具はLEDライトで、全部で2万5,000個あり、ピンク・緑・金・青の4色で四季を表現します。
初雪の予報が出なければレンタカーで旅をして、夜に千枚田のライトアップを見る予定でしたが仕方ないね。
そしてこの日も少し悪天候なのですが、海に面しているので風がめっちゃ強いです。
棚田の中ほどに木が立っているのですが、恐らく風によって枝や幹がなびいた形に変わっています。
凄く小さい田んぼを見つけて驚きましたが、最小は50センチ四方程度の大きさになります。
これだけ小さいと農業機械は入れないので、全て地元民やボランティアによる手作業です。
お隣は道の駅なので、食事やトイレには困らないです。
棚田米のおにぎりをテイクアウトしましたが、めっちゃ美味しかったです。
具はイカゴロと呼ばれる、イカの内臓で作られた珍味にしました。
次に来る時は、水の張られた田んぼが夕陽を反射して、すべてが黄金に輝く絶景を見てみたいです。
滞在時間は僅かになりましたが、再び路線バスに乗車して輪島市街に戻ってきました。
日没までまだ時間があるので、もう少し散策したいと思います。
袖ヶ浜のビーチを横目に歩いていくと、竜ヶ埼灯台が見えてきました。
輪島沖を航行する船舶や、港に出入りする船舶にとって重要な道しるべです。
晴れた日には日本海を一望できるのですが、なんせ今日は天気が悪い。
灯台の足もとが、鴨ヶ浦の荒々しい岩礁。
運が良いと、沖に七ツ島と呼ばれる7つの無人島が見えるらしいです。
これだけ波風が強いと、辺りでは白い泡が雪のように舞います。
これが能登の冬の風物詩「波の花」だということは後で知りました。
驚いたのが開放感抜群のところにプールがありました。
海水が自然に流出入する仕組みで、岩礁を生かした天然の塩水プールは全国的に貴重で珍しく、登録有形文化財に指定されています。
昔の学校はここで水泳の授業が行われていました。
さてホテルのチェックインを済ませたら、晩ごはんを食べにいきます。
回らない寿司屋に緊張してしまいますが、にぎりのメニューから地物にぎりを注文。
ケースから取り出されたネタが切り付けられていく様子を眺めるだけで酒が進む。
お酒は、地酒にしました。
お通しのカニ味噌で和えたエノキが甘めの味付けで、早々にお酒が無くなってしまいそうです。
ネタの説明はなかったので(忙しそうなので聞けなかった)見て食べても分からない魚がありましたが、丁寧に仕込まれたネタは味も食感も良く満足度は高いです。
ただワサビが強めだったかなって感じです。
途中ラーメンがあったので一杯締めて帰ります。
ホテルに戻ってもとくにすることがなかったので、いつもの旅には珍しく早めの就寝となりました。
次回は、朝起きて輪島朝市を訪れてから帰路に着きます。
ではではノシ